“最後”にふさわしい
メルセデス・ベンツの屋台骨を支えるミドルクラスSUV「GLC」がフルモデルチェンジ。キープコンセプトゆえに変化を感じづらいが、電動化を推進するメルセデスにおいて、それはエンジンを搭載する最後のGLCにふさわしい出色の出来栄えだった。
メルセデスのベストセラー
本国では2022年夏に発売となっていた新型GLCが上陸した。先代にあたる初代モデルの国内発売が2016年2月だったから、ほぼ7年でフルモデルチェンジされたことになる。土台となるエンジン縦置きの「MRA II」アーキテクチャーはいうまでもなく、最新の「Cクラス」と共有する。同世代のCクラスから約1年半遅れでの発売という時間軸も、先代とほぼ同じである。
ちなみに、「BMW X3」に「アウディQ5」、さらに「ボルボXC60」「ランドローバー・レンジローバー ヴェラール」といった競合車群は、くしくもすべて2017年(=先代GLC発売の翌年)に現行モデルが日本発売されている。つまり、現時点ではGLCだけがアタマひとつ抜けたように新しい。
聞けば、先代GLCは世のSUV人気に符合するかのように、モデル末期にかけて販売台数を増やしていったとか。実際、モデル末期ともいえる2020年にはメルセデスSUVでトップの販売台数となり、翌2021年にはCクラスを抜いて、同社乗用車最多の販売台数を記録したそうだ。つまり、GLCは今やメルセデスのベストセラー乗用車の1台なのだ。
本国にはもちろん複数のエンジン車とプラグインハイブリッド車が用意されるが、今回上陸したのは2リッター直4ディーゼルを積む「GLC220d 4MATIC」のみ。駆動方式は本国でも4WD一択。新型GLCは全車電動化されており、少なくともマイルドハイブリッド機構は備わる。実際、日本仕様の220dも、エンジンとトランスミッションの間にいわゆるスターター兼発電機(ISG)をサンドイッチしたマイルドハイブリッド車である。...