好きな人はきっと大好き
ゆとりある室内に凝りに凝った内外装、さらにはプラグインハイブリッドシステムも備えた「DS 9 E-TENSE」の804万円という価格は、プレミアムブランドの旗艦としては非常にお値打ちといえるだろう。ただし、誰にでも薦められるわけではないのがちょっと残念なところだ。
ぜいたくなフラッグシップ
2014年にシトロエンから分離独立、新たなブランドとしてスタートした当初は、失礼ながら看板を掛け替えただけのようなモデルしかなく、いったいどうなることかと心配したものだが、ようやくラインナップも整って、目指すところが明らかになってきたように思う。DSはフレンチラグジュアリーを追求する、となればぜいたくで優雅なフラッグシップは欠かせない。2022年3月に国内発売されたDS 9はDSブランドだけでなく、旧PSAグループを見渡しても最大のセダンである。
フランス車らしいファストバックボディーの外寸は4940×1855×1460mm、ホイールベースは2895mm。幅はそれほどでもないが全長は5mに近く、ということは「メルセデス・ベンツEクラス」や「BMW 5シリーズ」に相当する堂々たるエグゼクティブサルーンである。日本仕様には1.6リッター4気筒ターボ(最高出力225PS/最大トルク300N・m)と、同エンジンにモーターを組み合わせたプラグインハイブリッド車(PHEV)のE-TENSEが設定され、それぞれに「オペラ」と「リヴォリ」という2種類のトリムグレードが用意されている。今回取り上げたのは上級トリムグレードのオペラのE-TENSEという文字どおりのフラッグシップ。ちなみに3月の発売時には787.9万円だったが、その後の円安の進行を受けて6月には804万円に値上げされている。...