ファン・トゥ・ドライブの頂点
「ランボルギーニ・ウラカンSTO」は、ウラカンの競技車両「スーパートロフェオ」や「GT3 EVO」のテクノロジーを用いて開発された、レーサーレプリカのような存在だ。富士スピードウェイでの初試乗に続き、公道でそのパフォーマンスを確かめてみた。
ウラカンの最終章を飾るモデル
過日、海外から舞い込んだスクープ写真に仰天させられたのは僕だけではないだろう。白銀の圧雪路を走るそれは、ノーマルより明らかに地上高が高く、バンパーガードやルーフレールが組み込まれたランボルギーニ・ウラカン。記事によるとそれは、2019年に突然発表されたウラカンベースのオフローダーコンセプト「ステラート」の市販化に向けたテスト走行だという。
もし本当なら、よりによって描いたその絵が餅になろうとは……という話だ。が、それが仮に十八番の上得意向け限定車だったとしても、こういったとっぴなコンセプトも形にしておこうという動きの向こうに感じるのは、ウラカン世代の店じまいが近づきつつあるということだ。
現在はF1マネジメントグループの代表を務めるステファノ・ドメニカリ氏の後を受けて、2021年からランボルギーニに復帰したステファン・ヴィンケルマンCEOは直近で、2025年までにウラカンの後継にハイブリッド化されたパワートレインを与える計画を表明した。この「ミスター・ランボルギーニ」の指針は、前任のドメニカリ氏が示していたプランともほぼ一致している。当然でしょうと言われればそれまでだが、ランボルギーニの電動化戦略は水面下で着々と進行しているわけだ。
F1出自のフェラーリとマクラーレンの陰に隠れてひたすら油を炊いている無頓着風情にみられがちだが、実はスーパーキャパシタを電源とする「シアンFKP 37」のようなスポーツハイブリッドのあり方も既に提示するなど、ランボルギーニは他に先んじたハイテクな一面も持ち合わせている。しかもピン立ちでも存分にドスが利いているというのに、バックに控えるのは電動化にどっぷりの1000万台グループだ。その技術的アセットも生かせるとくれば、アタマのひと声で一気に最先端に躍り出ることも難しくはない。...