必要にして十二分
「トヨタ・カローラ」シリーズ初のSUVとして登場した「カローラ クロス」。ハイブリッドの上級グレードに試乗した筆者は、大きな不満も不足も感じることのない商品力の高さに、脈々と受け継がれてきたカローライズムをみたのだった。
グローバルカーなりのデカさ
用いるアーキテクチャーがGA-C……ということは「C-HR」にほど近い、すなわちCセグメント系でありながら、プライシングはA〜Bセグメントの「ヤリス クロス」や「ライズ」の側をもうかがおうかという、トヨタとしては9車種目のSUVがカローラ クロスだ。どこまで刈り取るおつもりですか……と日産やホンダの嘆きが聞こえるような気さえする。「ヴェゼル」あたりは並べて比べられると、単純にデカくて安いのがカローラ クロスというオチになってしまうわけで、なんともえげつない。
とはいえ、トヨタの側にも言い分はあるだろう。5年にわたってCセグメントSUVのニーズを支えてきたC-HRはどちらかといえばスペシャルティー的なポジションのクルマだ。その人気に陰りが見えたいま、援護の直球を放り込むのは当然というわけである。
カローラ クロスは豪州を除く4大陸で販売されるグローバルカーだ。それゆえ、寸法的なところに日本的な配慮はうかがえない。4490×1825×1620mmのスリーサイズには、高さや幅をもう少したたいてくれれば家のマンションのパレットや街の立体駐車場にも置けたのに……と思われる方もいそうだ。でも最小回転半径はひと回り小さいC-HRと同じ5.2mに抑えるなど、無駄太りしてはいないことはスペックから伝わってくる。...