今がラストチャンス
「ゴーカートフィーリング」と表現されることが多いMINIのなかでも、3ドアの「ジョンクーパーワークス」こそが保守本流であり、“THEゴーカート”である。ガチガチに固められたハードな足まわりに、心ゆくまで揺すられてみた。
栄光の名称
MINIはオシャレなコンパクトカーとして認知され、幅広い層から支持されている。そのおかげで、昔も今も日本での販売台数は好調だ。丸っこいフォルムはポップでかわいらしい。クラシックMiniの時代もファッションアイコンとなっていたから、スタイリッシュなクルマとして受け止められるのも自然なことだ。
しかし、クルマ好きならMINIがレースやラリーで活躍したという事実も知っている。アレック・イシゴニスが生み出した小さなクルマのポテンシャルを見抜いたジョン・クーパーが手を加え、高い戦闘力を持つようになった。市販モデルにもハイパワーな製品がラインナップされて、「MINIクーパー」と呼ばれることになる。そして、現在はジョンクーパーワークス(JCW)がトップパフォーマンスグレードという位置づけになった。MINIブランドにとって、ジョン・クーパーの名は栄光の歴史を思い起こさせるアイデンティティーなのだ。
2021年5月にMINIはマイナーチェンジを受け、JCWも新しくなった。3ドア/5ドア/コンバーチブルの3種類で、このうち5ドアにはJCWの設定がない。“大きなMINI”こと別ラインの「クラブマン」と「クロスオーバー」は、2019年に新型JCWが発売されている。今回試乗したのは3ドアモデル。MINIの原点というべきコンパクトハッチバックだ。
マイナーチェンジでは、エクステリアデザインに手が入れられている。分かりやすいのは、グリルが大型化したことだ。かなりの大口で、目ヂカラの強いLEDヘッドランプと相まって迫力が増している。エンブレムがブラックアウトされたことで、ちょっとワルそうな表情になった。ファニーな面もあり、ギリギリで下品にならないさじ加減が見事である。見た目が変わっただけでなく、エアカーテンを設置したことによって空力が改善しているという。...