足るを知る者は軽やかだ
フォルクスワーゲンの新型「ゴルフヴァリアント」に試乗。ホイールベースの延長により拡大されたキャビンや荷室の仕上がりと、同じ48Vマイルドハイブリッド機構付き1リッター直3エンジンを搭載する、ハッチバック車との走りの違いを確かめた。
これで十分じゃないか
新型8代目「ゴルフ」ファミリーの第2弾はステーションワゴン版のヴァリアントである。余裕たっぷりで使いやすい形状のラゲッジスペースが一番の売りだが、新型ヴァリアントは歴代モデルで初めてハッチバックのゴルフより長いホイールベースを持ち、後席のレッグルームも広くなっているという。
ハッチバックよりも50mm長いホイールベースのおかげで後席の膝回りの余裕が明らかに増していることと、標準時611リッターの容量を持つ荷室が格段に広いこと(ハッチバックは同380リッター)を除けば、メカニカルな部分での違いはないといっていい。
1リッターターボと1.5リッターターボに48Vマイルドハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレインや、各エンジンにつき2種で計4種類のモデルラインナップ、オプションパッケージなどについてもハッチバックと事実上同じ。今回試乗した車両は1リッター直3直噴ターボの上位グレードとなる「eTSIアクティブ」である。
同グレード同士を比べるとヴァリアントの車重はハッチバックの50kg増し、価格では14万円高である。大きく重くなっているぶん、最高出力110PS/5500rpmと最大トルク200N・m/2000-3000rpmの「1.0e TSI」ではさらに苦しげな場面が多いかも、と心配したが、意外にも不満を感じるほどではなかった。
今回は、過去に同車の試乗会が開催された箱根の山道だけでなく、高速道路や郊外の一般道などほぼすべての舞台で試すことができたが、結論としてこれで十分ではないかと感じた。もちろん、高速の合流やきつい上り坂では思うように加速せず、もうちょっとと思う場面もあるが、普通に気持ちよく走るぐらいのペースならば問題になるほどではない。それよりも、ハッチバックのeTSIアクティブに比べて常用域でなぜかよりスムーズなのが好印象だった。...