新時代のマルチロールファイター
オーストリアのKTMから新型のネイキッドスポーツモデル「890デュークR」が登場。軽量コンパクトなシャシーに890ccの新エンジンを搭載したニューモデルは、幅広いシーンでスポーツライディングが楽しめる、完成度の高いマシンに仕上がっていた。
400cc並のコンパクトな車体に121PSのエンジン
KTM初の並列2気筒エンジンを搭載したスポーツネイキッド「790デューク」をベースとし、さらにポテンシャルを引き上げたのが890デュークRだ。ボア×ストロークを拡大し、圧縮比もアップ、ヘッドやカムシャフトも刷新、そしてバルブ径を拡大と、徹底的に手が加えられたエンジンは16PSアップの最高出力121PSを発生する。
一方で、マシンに跨(またが)ってまず印象に残ったのは、車体がとてもコンパクトで軽いことだった。乾燥重量は166kgと790デュークより3kg軽く、かつタンクやシート幅も絞られているため、車格は400ccのネイキッドくらいに感じる。この車体に121PSのエンジンを搭載しているのだから、動力性能は推して知るべしである。
試乗会場となったのは富士スピードウェイのショートコース。走りだして最初は路面とマシンの様子を確認しながらペースを抑え気味にして走ってみた。ここで感じたのは低回転でのスムーズさと扱いやすさ。ハイチューンのツインでありながらギクシャクした感じは皆無で、スロットルを開ければ自然に速度が上がっていく。
サーキットでタイムを詰めようとすると7000rpmくらいからレブリミットの9500rpmまでを使うことになる。この回転域での加速は強力だ。最終コーナーを立ち上がって全開にすると、下り坂にもかかわらず軽々とフロントが浮き上がってくる。ガサガサとした雑味は皆無。澄み切ったエンジンの加速フィーリングが楽しい。...