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KTM 390アドベンチャー(MR/6MT)【レビュー】


どんな道も この一台で

モータースポーツでも活躍するオーストリアのバイクメーカーKTMから、新しいオフロードモデル「390アドベンチャー」が登場。スポーツネイキッドの「390デューク」をベースに開発された新型アドベンチャーの実力を、スペイン領テネリフェ島より報告する。

悪路で感じる確かなトラクション

スペイン領テネリフェ島のシンボル、テイデ山のふもとには幾本ものトレイルロードが走っている。標高が低いところは針葉樹に囲まれ、ともすれば日本の景色とさほど変わらないものの、一定の地点を超えると様相が変わる。

それまで頭上に広がっていた木々が消え、岩肌だった路面は粒の細かい火山砂へ、タイトだったコーナーはなだらかなストレートへ変化。スロットルをガンガン開けていける、荒涼としたフラットダートが出現するのだ。

KTM 390アドベンチャーに装着されているコンチネンタルのブロックタイヤは、その砂をかき出しながら明確なトラクションを伝えてくる。また、前後に備わるWPのサスペンションが路面の凹凸を巧みに減衰し、時折現れる小高いギャップが車体を浮き上がらせてもすぐに収束。加速を途切らせることなく、力強く車体を押し進めていく。

走り始めてそう時間がたたないうちに、KTMの仕立てのうまさに感心させられたわけだが、その直後、本当のポテンシャルを垣間見ることになった。

まっすぐに伸びるダートをそれなりのアベレージスピードで走っていた時のこと、不意に同じバイクとは思えないすさまじい速度差で抜かれた。鮮やかなオレンジとブルーに彩られた本気のウエアを着ているのはひとりしかいない。これまでダカールラリーを2度制したKTMのファクトリーライダー、トビー・プライスである。

砂漠の王者は少し距離を取ってからこちらを振り返り、「そう、その調子」とでも言うかのように数度うなずくと、「でもこうも走れるよ」とまるで飛ぶかのように美しいライディングを披露。アッと言う間に視界から消えた。残された土煙の中で、思わず「ウワァ」という感激の声が出た。トップラリーストならではのライディングはもちろん、筋骨隆々としたライダーの体躯(たいく)をものともしない、390アドベンチャーのタフさに感嘆させられたのだ。...

提供元:webCG

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