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新生ファンモン、グループへの想いと2人での再始動への葛藤「“あの日の涙”に申し訳ない思いは今もある。でも…」
学生時代のいじめが原体験に「一人よがりではない“頑張れ”を発信したかった」
モン吉機嫌が悪いのとは違うんだけど、お互い疲れている時に、気を遣ってそういう空気をなるべく出さないようにしたりとか。大人になったのもあるし、経験したからっていうのもあると思います。「どっちにしてもこうなるなら、変な空気で過ごすよりは…」って。
ファンキー加藤解散前は凄くハイペースでリリースしてツアーをやってと、ほとんど休めない状況の中、全力で走り続けていたので、そういう空気出しまくってた時期もあったよね、お互いに(笑)。「何でこんなに忙しいんだ」って当たり散らしてたんですよ。それをぐっとこらえられるようになったということですね。丸くなったんだと思います。
――再始動第1弾シングル「エール」はド直球の応援ソングですね。
ファンキー加藤1発目ということと、こういう時代だからっていうのもあって。それこそ、サブスクチャートとかから熱い応援ソングが聴こえなくなった昨今だからこそ、メッセージに関しては敢えてど真ん中でいこうかと。
――歌詞に関してこだわった点は?
モン吉特に、このコロナ禍の閉塞感のある中で、今の自分の悩みや思っていることを入れられたらと思って書きました。
ファンキー加藤「頑張れよ」というワードを入れたかったんです。今、あんまり「頑張れよ」って言わないから。でも「言ってる俺がカッコイイ」みたいな感じは絶対に嫌だなと思って。要は一人よがりにならないように、その「頑張れよ」にちゃんと意味と意義を持たせるように、曲の物語を考えながら歌詞を書きました。
――今後は新生ファンモンとしてどんな楽曲を届けていきたいですか。
ファンキー加藤基本的には2006年のデビューからずっと変わってないんです。その人が何かプラスに物事を考えられるようになったりとか、プラスの力になったりするようなその瞬間だけをずっと求めていて。例えば、誰かの涙一粒をすくってあげたり、立ち上がろうとしている人のちょっとした支えになったり…。僕は、学生時代にいじめられていた時期があって、長渕剛さんやTHE BLUE HEARTSさんとかの楽曲に暗い日々をすごく救ってもらったという音楽の原体験があるんです。「やっぱり音楽って人を救う力がある」って身をもって体感したので、自分が歌を歌う立場になってからは、常にそのことを考えていますね。
モン吉“ラップを用いた日本のポップス”というのは変わらないですね。言ってみれば、声は一番の楽器なので、僕たちが歌うとポップスになるというか、2人で歌えばファンモンになると思います。
(取材・文/水白京)
ニューシングル「エール」
M2. 今だってI LOVE YOU
9月22日発売
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