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中井貴一、「ギャップが…」 内田有紀が最愛の妹から愛人へ“華麗なる転身”

――原作小説の書き出しに出てくるレストラン「ラ・メール ザクラシック」 がある志摩観光ホテル(三重)や、昭和3年築の学士会館(東京)などの歴史ある建物でのロケや、万俵家や阪神銀行の重厚感あふれるセットでの撮影はいかがでしたか?

中井今回、志摩観光ホテルに実際に滞在をし、ホテルのシェフが作った料理をいただいて、撮影しました。それだけ周りがお膳立てしてくれた現場には、感謝しかないです。ぜいたくな時間を過ごさせていただきました。感染症対策もあって、スタッフの皆さんはいつもの何倍も大変だったと思います。それでも誰一人として手を抜かない、何ならいつも以上に丁寧に作っている。照明、撮影、美術、衣装、俳優もですが、本当にプロしかいなかったです。それが、2021年版の『華麗なる一族』にはしっかりと出ていると思います。

内田全く同感です。ここまでお膳立てしたんだから、ちゃんとやるしかないでしょう、と言われているような現場でした。それだけに追い込まれるような、いままで感じたことがないような不思議な緊張感がありました。自分だけ置いていかれるわけにはいかないし、ここで頑張らなければ後で絶対に後悔するな、と思って精一杯やらせていただきました。私もクランクアップの時、「皆さんがプロフェッショナルだったおかげで、私も精一杯演じることができました。本当に感謝しかありません」とあいさつしたんですが、現場の方たちは「ボスがそうですから」と(「ボス」とは中井さんのこと)。貴一さんのプロフェッショナルな姿勢が、現場全体に伝わっていくとおっしゃっていました。作品によって何か不思議な力に導かれているような感覚になる時がありますが、まさにこの『華麗なる一族』がそうでしたし、貴一さんとご一緒させていただく現場は必ずそうなるんです。

中井5000円あげよう!

内田(笑)
――山崎さんの『華麗なる一族』はこれまでに3度、映像化されています。1974年に映画とNETテレビ(現在のテレビ朝日)で連続ドラマ、2007年にTBSで連続ドラマとして放送されました。2021年の今、また映像化されることをどう思いますか?
内田出演のお話しをいただいた時は、コロナ前だったんですが、昨年のパンデミック以来、いままで通りにいかないことが増えて、これからどうしていったらいいのか、暮らし方、仕事の仕方、家族のあり方を考える時間が以前よりも増えている中で、今回の『華麗なる一族』が放送されます。万俵家の人たちがどのような選択をして、どうなっていくのか、その時代に与えられた社会的背景を生きる人間として、自分はこうしてみようといった道筋が見えてくるかもしれないなと思っています。

中井なぜ、今、『華麗なる一族』なのか。それは「普遍的である」ということなんでしょうね。万俵家の一族の中に人間の欲望のすべてが詰まっている。だから、家族の話なんですが、社会に置き換えることもできる。「自分は○○と立場が似ているな」「万俵大介って○○さんみたい」と、いろいろ当てはめたり、投影したりできる。このドラマが企画された時は、コロナ禍のことは予想もしていなかったわけなんですが、高度経済成長期の『華麗なる一族』と、コロナ禍の今の時代がどこかシンクロしているように思えるのも、普遍的だからなんでしょうね。

『連続ドラマW 華麗なる一族』

WOWOWプライム/WOWOW4K/WOWOWオンデマンドで4月18日スタート、毎週日曜 後10:00(全12話※第1話無料放送)

原作:山崎豊子『華麗なる一族』(新潮文庫刊) 

出演:中井貴一 向井理 藤ヶ谷太輔 吉岡里帆 松本穂香 要潤 工藤阿須加
美村里江 笹本玲奈 福本莉子 / 麻生祐未 高嶋政伸 / 萬田久子
田中麗奈 加藤雅也 石黒賢 石坂浩二(特別出演) 内田有紀

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