(更新: ORICON NEWS

バブリーダンス振付師・akane、現役高校生指導の秘訣とは? 「怒ってばかりではない(笑)」

“普通の高校生”がテレビ出演で大舞台へ 「『自分でやらないと!』と、顔つきが変わった」

――更に、昨年の活動で意識が変わった部分はありますか?
akane 意識は変わりましたね! 今まではそれこそ普通の高校生で、「やってきてね」ってこともやらないし、「自分の衣装に名前を書きなさいよ」って言っても、書かないで無くして「どうしよう…」って(笑)。そういう初歩的なことを、「聞いてない」とかありましたね。

――それが普通の高校生の姿ではありますけど、テレビに出ることでステージに立つ意識がより明確になった感じでしょうか。
akane 「自分でやらないと!」という感じになったし、 テレビに映る自分を見て衣装とか「もっときれいにしないとダメだな」、「髪の毛バサバサだな」って気付いたんだと思います。結局、全ては “映っている自分”なので、顔つきは本当に変わりました。

――その昨年の活躍だと、『輝く!日本レコード大賞』(TBS系)や『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)など、大舞台を間近で見ていていかがでしたか?
akane 私もあの舞台の現場は初めてだったので「やっぱりすごいな」って思いました。それに、そこで自分の作品がダンス部としてメインで出せてもらえるのも、ダンス界としても異例のことですし、先輩のダンサーさんや振付師さんにも「すごい」って言っていただけましたね。番組のプロの方たちと一緒に舞台を作らせてもらって、色々とアドバイスも頂いて勉強にもなりました。今後、作品を作っていく中でも参考になることはたくさんありましたし、指導もしやすくなりましたね。

――きっと舞台とテレビでは全然違いますよね。
akane 全然違います! テレビって画面を通して同時に編集もしている状態。その中でディレクターさんとかも含めて「こうしていった方がいいよね」と一緒に作らせてもらえて有り難かったですね。ただ、全然違うとは言っても舞台で鍛えられていた分、やり方は違ってもやることは一緒なので、どんな時でもいいものを見せたい一心ですね。

新チーム総勢72人で臨んだ『グレイテスト・ショーマン』Music Video、「ダンス部と重なる部分がある」

――そんな昨年の活躍と生徒たちの意識の変化があって、映画『グレイテスト・ショーマン』のPR大使としてのパフォーマンス。「This Is Me」と言う曲自体もakaneさんでしたり、生徒の皆さんにも通じる部分があるのでは?
akane ありましたね。初めて聞いた時はもちろんめちゃくちゃ嬉しかったですし、曲の意味や、なぜ私たちに話が来たのかを聞いた時に涙が出るくらい嬉しかったです。

――例えばどんな言葉がありましたか?
akane バブリーダンス以外で「ダンス部として作品を一緒に作っていこう」って言ってくださったことが何よりも嬉しかったです。それ以外にも、映画自体がヒュー・ジャックマン演じる主人公が舞台を作るために奮闘するストーリーで、ダンス部と重なる部分がたくさんありましたし、映画のメイキング映像でも自分と重なる部分がありました。その通じる部分があったからこそ映画の PR大使 として携わることができたのが嬉しかったですね。もちろんその間に音楽番組への出演がたくさんあって年末に紅白も控えていて、新チームの72人という大人数で並行してやっていくのは大変だったんですけど、どうにかこうにかできました。

――では、作品のコンセプトとしてはダンス部を表現した感じでしょうか。
akane そうですね。先ほどもありましたけど、自発的に自分自身をこうしたいとか自発的に感情出したいっていうのが難しかった子が多いので、ほとんどの生徒がそこに共感できたでしょうね。あと、大会に出られない子も踊れるチャンスがいただけて喜んでいました。私にとっても、大会に出ていない生徒も大事な生徒なので、そういう子たちにも大きなチャンスを与えていただけたというのは本当に嬉しかったです。

――大会に出るメンバーは選抜なんですよね。
akane そうなんです。しかも、約100人の生徒の中で今年は3年生が17人しかいなくて、あのバブリーダンスも半分以上が1、2年生でした。さらに、卒業したその前の代の子たちが優秀で、全国大会にその学年のほとんどの子が出ていたんです。だから、今年のメンバーは全国大会出場が初めての子が多くて。3年生も人数が少ない中どうやって引っ張っていくかっていうのは大変だったなって思います。

――でも、テレビ出演や映画のPR大使の経験はもちろん、大会で悔しい思いもした分、次にぶつけられますよね。
akane 優勝できなかったんですけど、その悔しさを経験した多くのメンバーが次も出られますし、今は「周りの人が誰も経験しないことをしている」っていう自信があるので、次は負けたくないですね。

ダンス部をメジャーに!「東京五輪は全国のダンス部が出れたらいいな」

――そのような目覚ましい活躍もあって、前キャプテン・伊原六花さんの芸能界にデビューも決まりました。そちらについてはいかがでしょうか。
akane 彼女はもともとミュージカルとかをやっていたんですけど、自信がないとかもきっとあったと思うんです。“やりたい”とは直接私には言ってなかったんですけど、“きっとやりたいって思っているんだろうな”っていうのは分かっていましたし、それこそ親御さんともよく話していてバックアップはしていましたね。けど、これがきっかけで自信にもなって、チャンスも掴めてよかったなって思います。

――そのように部活動が夢を掴むきっかけにもなりましたが、ご自身もダンス部出身で、ダンス部がこれからどのようになっていくのが夢ですか?
akane 野球やサッカーとかだったら部活動の大会がテレビで流れていますよね。ダンスはドキュメンタリーがほとんどなので、生放送で流れるようになったら面白いなって思います。ダンスはスポーツであり芸術なので、ゴールを決めたから得点が入るわけでもないですし、見ている人の好みで分かれてくると思うので、優勝したからとかではなく、いろんな高校の作品を見てもらえたら嬉しいです。そして、2020年には東京五輪もあるので、ダンス部としては全国のダンス部の子たちがそこに立てたらいいなって思います。

――akaneさんご自身の目標としても東京五輪は視野にあるんですね。
akane そうですね。大会で勝負をするばかりではなく、世界に向けてひとつにならないといけない時でもあると思うので。あと、今、私は東京と大阪を拠点にやってるんですけど、地元の大阪で2025年に万博が開催されるかもしれないということで、 大阪が選ばれたら演出させていただけるように、頑張りたいなと思います。

――今後は、そういう大舞台に向けてプロデュースしていきたいっていうことですよね。
akane そうですね。これから頑張っていかないといけないですね。

(写真:TAKU KATAYAMA)

登美丘高校ダンス部出演! 映画『グレイテスト・ショーマン』Music Video

あなたにおすすめの記事

メニューを閉じる

 を検索