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(更新: ORICON NEWS

韓国ミュージカル特集:K-POP&韓流ドラマの後を追う?話題作『マイ・バケットリスト』日本上陸

ドンヒョン(BOYFRIEND)&チョンジ(TEENTOP)☆インタビュー
特別なことに気を取られるよりも演技に集中して結果を出したい

 K-POPアイドルとして活躍し、ともに日本でのライブ、ミュージカル出演経験もあるドンヒョンとチョンジが、韓国で高い評価を得た人気作『マイ・バケットリスト』のメインキャストとして来日する。公演まで1ヶ月を切ったテハンノの稽古場で、今作と韓国ミュージカルの魅力について語ってくれた。大先輩ばかりというミュージカル俳優の世界に飛び込んだ稽古場の様子、さらにアイドル活動と俳優業への想いも明かす。

グループメンバーを頼ることができないひとりの世界

――アイドルとして活動され、俳優としてドラマなどにも出演されているおふたりですが、ミュージカルのおもしろさはどんなところだと思いますか?
ドンヒョン観客を前にするライブのステージなので、役者同士の掛け合いや観客とのコミュニケーションがあって、それらの雰囲気によって公演のできが違ってきます。そういうところが出演していておもしろいところです。
チョンジアイドル活動とはまた別の一面を見せられるところが魅力です。アイドルとしてのライブのステージとは異なる歌やダンス、演技をファンのみなさんに観ていただけるのがうれしいです。
――アイドルと俳優では仕事への向き合い方の違いはありますか?
ドンヒョンアイドルはグループでの活動なので、メンバー同士がお互いを頼ることができますけど、俳優はひとりの世界。自分ひとりだけでがんばらなくてはいけないから、それに対してのプレッシャーも感じています。
チョンジそうですね。やはりアイドル活動とは違ってひとりなので、そのぶん準備をしなければならないことも多いです。ただ、そういう負荷があるからこそやりとげたときには大きな達成感、満足感を得られます。

――今作はふたり芝居ですが、2時間ずっとステージに出っぱなしですね。
チョンジふたり芝居は3回目です。難しくもあるのですが、相手の俳優と呼吸をあわせていくと、大勢のキャストとの芝居とは違ったおもしろさがあります。
ドンヒョン僕は初めてです。稽古に入る前は不安もたくさんあったのですが、いざ稽古が始まって相手の俳優と呼吸をあわせる濃密な芝居に慣れてくると、やりやすい部分もありました。今はすごく楽しみながらできていて、いい経験になっています。もちろん大変ではありますが(笑)。

日本での韓国ミュージカル公演で意識することは…

――『マイ・バケットリスト』は韓国で再演が繰り返されている人気タイトルですが、その魅力はどんなところだと思いますか?
ドンヒョン後輩のシンガー・ソングライターが2015年の再演のときに出演していて、そのときに台本を見せてもらっていて。正反対のふたりのキャラクターが織りなす物語に惹かれました。ひとりは自殺願望があって、もうひとりは病気で余命宣告を受けているけど一生懸命、生きようとしている。そんな両極端なふたりの行動とお互いへの化学反応にこの作品のおもしろさがあります。そのときから、韓国だけでなく日本でも受け入れられる物語だと感じていました
チョンジ僕は今回の仕事依頼を受けてから作品を知りました。(演じる)ヘギは弱いキャラクターだと思ったのですが、後半になるに連れていろいろなことに対して怒りを表すシーンが多くなり、その怒りをどう表現するかに重点を置いて役作りを進めてきました。とにかくいまはヘギという人物のことを考えて、そのキャラクターの生き方や心情を掘り下げて、そのなかに自分自身が入り込んでいきたいと思って稽古に臨んでいます。
――ドンヒョンさんはカング役とどう向き合っていますか? 難しいところは?
ドンヒョンミュージカルは何作か出演していますが、どの作品もどのキャラクターも自分のこれまでの人生とは異なる生き方をしていますので、いつも難しいと思っています。それはカングも同じ。自分がキャラクターに近づくためには、とにかく台本を読み込むことを基本にしています。そこから台本にないカングのエピソードを考え、人物像を形作っていきます。

――今回、日本での公演ということで意識していることはありますか?
ドンヒョン以前にも日本で公演をしたことがあります。そのときに、字幕が出るタイミングを考えて、セリフを少し遅らせたりすることも試したのですが、その結果、そうしたことはあまり意味がなくて、役に集中してキャラクターに成りきった自分の気持ちを引っ張りだすことがよい公演につながると思いました。

――韓国で演じるときと変わらないということですね。
ドンヒョン言い方によってはそういうふうに受け取れるんですけど、なにか特別なことに気を取られるよりも、演技に集中することをいちばんに考えたほうがよい結果につながるということです。
チョンジ僕は、以前出演した日本公演では日本語で演じました。日本語のセリフを覚えて、劇中のアドリブもすべて日本語で対応しました。それに対して今回は韓国語のセリフですし、感情を表すシーンも多いので、日本公演ということでなにかを意識するということはなく、演技的なところに集中して仕上げていっています。
――K-POPや韓流ドラマと違って、日本ではまだ韓国ミュージカルの固定ファンが定着していません。そのおもしろさはどんなところだと思いますか?
ドンヒョン韓国ミュージカルとしてというよりも、今作の話になってしまうのですが、この作品は観ていて笑いながらリフレッシュできる内容で、かつメッセージ性が強い物語になっています。観た人それぞれが自分の人生を振り返ることができます。そんな魅力をしっかり伝えることができれば、韓国ミュージカルのよさの一部分でも理解していただけるのではないでしょうか。
チョンジこの作品は、とても日本人に親和性の高い物語だと思います。というのも、韓国でもそうですが、身の回りのことで精一杯な日常で、忘れてしまいがちな感情を改めて呼び起こしてくれて、そこから新しい教訓を得ることができます。観る人それぞれの人生における再発見があると思います。僕自身も演じながら気づいて、自分自身のなかに消化したことがたくさんありました。

大先輩ばかりのミュージカル俳優の世界に飛び込んで

――おふたりの本職はアイドルだと思いますが、俳優業はどういう位置づけですか?
ドンヒョン歌手も俳優も両方やりたかったことです。どちらの活動も、もう片方の活動に影響を与えていると思います。位置づけということですと、どちらも同じ。どちらかを選んだり、どちらが大事ということではなく、両方全力でやっています。
チョンジ歌手から活動を初めて、いまも歌手として歌やダンスなどより多くのものを見せていきたいという気持ちから、ミュージカルという場にも臨んでいます。なので、僕は歌手としての活動がメインになります。

――おふたりのようなアイドルが、今回のようにミュージカル俳優たちの世界に入って活動するときは、アウェイ感もありますか?
ドンヒョン一緒にやっているみなさんが大先輩の方々ばかりなので、毎日学ぶことがたくさんあって、とにかく一生懸命です。みなさん優しいですし、ドラマみたいに辛く当たられたり、意地悪されたりするようなことはまったくないです(笑)。稽古場はいつもエネルギーがあふれていて、先輩方が力強く引っ張ってくださっています。
チョンジふたり芝居で、女性キャストがまったくいないのに最初はビックリしたんですけど、だんだん慣れてくると男だけの稽古場の居心地がよくなってきて(笑)。いつの間にか稽古に来るのが楽しくなっていました。
ドンヒョンマジで? いや、女性がいたほうがいいって言ってるわけじゃなくて(笑)。僕はいつも作品をよくすることだけを考えています!
――やっぱり女性キャストがいたほうがテンションあがりますよね(笑)。
ドンヒョンそうなんです!(笑)

――韓国ミュージカルを観たことがない日本の人たちに向けて、そのおもしろさを伝えていただけますか。
ドンヒョン完成度が高くて曲がいいので、幅広い世代の方が楽しんでいただけると思います。(演じる)カングは感情表現の幅が広いので、いままでの僕とは違う、いろいろな姿を見せることができます。観ていただいた方の心にずっと残る作品です。
チョンジミュージカルのいいところは、ドラマとは違ってひとつの流れのなかで俳優たちの生の芝居を観られることです。楽しかったり悲しかったり、感情の流れを切らない演技を心がけて演じています。かわいいシーンも多いので楽しみにしていただきたいです。劇場ならではの観客とのコミュニケーションも楽しんでいただけると思います。

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