悲しみが 悲しみを超えてしまう前に

遠い街灯の光が
すべて見通したような 少し身を引く角度で
僕をそっと覗きこんだ

今を知るその時間と 今が遠ざかる時間と
同じ数字の優しさで上手く解け合えたら

目を閉じるその度 繰り返す温もり
どんな場面にも 君が傍にいて

悲しみが 悲しみを超えてしまう前に
君の生きるこの回路を 遮断してしまえたら
言葉さえ 言葉まで奪われないように
脈打ったこの想いに 嘘はつけない

例え あの日に戻って
別の靴を選んでも 風の行方を知っても
君は 僕は 変われはしない

君を知るその時間と 君が遠ざかる時間と
同じ数字の優しさで上手く解け合えたら

指先に残った 朝を抱く感触
今も 今でも 君が傍にいて

悲しみが 悲しみを超えてしまう前に
君の生きるこの回路を 遮断してしまえたら
言葉さえ 言葉まで奪われないように
脈打ったこの想いに 嘘はいらない

悲しみが 悲しみを超えてしまう前に
すべての記憶の回路を 遮断してしまえたら
心さえ 心まで壊されないように
信じたいその想いを 信じ続けて

脈打ったこの想いに 嘘はつけない