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最優秀作品賞は『凪のお暇』 「第17回コンフィデンスアワード・ドラマ賞」全8賞発表

主演女優賞:上野樹里

母を亡くした哀しみを、母親になることで乗り越えていく

「主演女優賞」は、月9ドラマ『監察医 朝顔』(フジテレビ系 )の上野樹里が受賞した。本作で上野が演じたのは、法医学者の万木朝顔。朝顔は東日本大震災で母親を失った悲しみから遺体を決して不詳の死にはさせない、という揺るぎのない信念を持ち、真摯に遺体と向き合う心優しい女性だ。
 繊細な表現が求められるなか、上野は哀しみを背負った主人公を、憂いを含んだ眼差しや表情、声色で体現。加えて、解剖のシーンでは、見事な手さばきでリアリティを持たせた。ここまででもかなり高度な役だが、朝顔は前半5話と後半6話とでライフステージも変化する。

 1〜 5話では未婚の新米法医学者だが、そこから舞台は5年後へ。6話以降は、恋人だった桑原真也(風間俊介)と結婚して妻となり、また4歳の娘の母親となった朝顔が、家事をこなしながら法医学者としても成長した様子が描かれ、上野はその時間の経過を見事に演技で示した。

 有識者からは「娘でありながら母でもある、2つの顔を精緻に見せた。静謐な表情の中に漂う、押し込めた悲しみと死者への敬意は、異彩を放って印象深い」(柿谷浩一氏/ポップカルチャー研究者・早稲田大学総合人文科学研究センター)との評価が。上野の月9主演は『のだめカンタービレ』以来、13年ぶりとなったが、それを超える代表作になったと支持された。

 なお、審査会ではTBS系金曜ドラマ『凪のお暇』の黒木華、ドラマ10『これは経費で落ちません!』の多部未華子、よるドラ『だから私は推しました』(共にNHK総合)の桜井ユキを推す声もあった。

上野樹里 受賞コメント

今後もいいドラマ作りに励んでいきます

 この度は「優秀作品賞」、「主演女優賞」、共に受賞させていただきまして、大変嬉しく思っています。震災や、法医学といった『死』という大きなテーマの中で、人の弱い部分や心の痛み、悲しみを抱えながらも、朝顔のように健やかに真っ直ぐに生きる姿をみなさんにご覧いただき、そして災害国である日本で、失った命から学び、より良い環境づくりができるようにメッセージを込められたことを有り難く思っています。今後もいいドラマ作りに励んでいきます。

提供元: コンフィデンス

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