【Creators Search】V6を手がける田尻知之、ダンスミュージックとJ-POPの絶妙なバランス感覚

 6/17付週間シングルランキングで1位を獲得したV6の51作目のシングル「ある日願いが叶ったんだ/All For You」。井ノ原快彦主演のEX系ドラマ『特捜9』主題歌としてオンエアされている「ある日願いが叶ったんだ」は、シンプルな4つ打ちのトラックと生々しいギターサウンドを融合させたナンバー。前向きなメッセージを際立たせた同曲の作曲・編曲に携わっているのが、田尻知之氏(作曲はRYOJI、本澤尚之、編曲は本澤との共作)。ダンスミュージック系の楽曲を得意とするクリエーターだ。

 DJ、プロデューサーとして活動する田尻氏のキャリアは、ソロプロジェクト「note native」から始まった。2ndアルバム『Silent & Motion』(2008年)では、フロアを高揚させるDJとしての手腕と、彼のルーツでもあるポップスを融合。ほとんどの楽曲にシンガーをフィーチャーし、“歌モノ”をクリエイトする才能を明確に提示した。

 そのセンスは、J-POPシーンでもすぐに注目を集め、ケツメイシ、KARA、水樹奈々、佐々木希、平原綾香、チームしゃちほこ、CODE-V、Soweluといったアーティストの楽曲のプロデュース、リミックス、アレンジなどを手がけた。綾瀬はるか主演『万能鑑定士Q −モナ・リザの瞳−』、北川景子主演『パラダイス・キス』、佐々木希主演『天使の恋』など多くの映画劇中曲を手がけるなど映像作品との関わりも多い。

 昨年は超特急の「Fashion」(シングル「Jesus」収録)、SUPER ☆ GiRLSの「Hero」(シングル「ばぶりんスカッシュ!」収録/浅川梨奈主演映画『トウキョウ・リビング・デッド・アイドル』主題歌)のプロデュースを担当。トロピカル・ハウス、トライバル・ハウス、フューチャーベースなどのダンスミュージックと大衆的なJ-POPをバランスよく結びつける技術は、ここにきてさらに高まっているようだ。

(文/森朋之)

提供元: コンフィデンス

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