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北川景子、30代で開花した“人間力”を武器にする女優としての厚み

今の時代の北川景子へのニーズとは

 30代になり、演じる役柄の幅が広がり、より柔軟な人間性が女優業に表れるようになってきた北川景子。

 変化の理由のひとつには、DAIGOとの結婚ももちろんあるだろう。良くも悪くも、男優に比べて「結婚」の影響を受けやすい女優という仕事。なかには結婚・離婚を経て、清純派や王道の枠から脱することができ、チャレンジングな役柄を演じられるようになる女優もいる。また、徹底的に「結婚」に触れず、家庭のニオイを感じさせない女優もいる。

 しかし、北川景子の場合は、とっつきにくいほどの美貌に、「結婚」によるイメージが、親近感をプラスした。そして、あえて汚れ役をやるでもなく、「演技派」へのシフトにあがくわけでもなく、ナチュラルに年齢を重ねた気品や気高さを受け入れ、輝きを増している。

 30代にして新たな魅力を開花させた理由には、北川の人間的魅力もあるだろう。数々のドラマや映画の宣伝のため、番組出演や取材も精力的にこなす気さくさ、メディアへの対応の良さも、好感度を上げている。

 また、デビュー作『美少女戦士セーラームーン』の経歴を隠すどころか、原点として大切にし、大女優となった今も共演者たちで仲良く交流し続けていることも、特撮ファンなどから好感を持たれている。『間宮兄弟』共演からの仲良しの塚地などをはじめ、出会いを、友人を大切にする人柄も、愛される理由だろう。

 近年は、サバサバ系や、面倒見の良いお姉さん、仕事がデキる社会人系の役柄が増えてきている印象もある。ちょっと前の篠原涼子や、現在の米倉涼子に近い立ち位置かもしれない。

 北川自身の聡明さと、穏やかで柔らかい人間性が、今の時代の空気感にフィットし、同性に憧れられ、支持される女優としての地位を不動のものにしている。
(文:田幸和歌子)

提供元: コンフィデンス

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