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『ぎぼむす』異色“義母”に女性層が共感 満足度も今期連ドラ最高値

 綾瀬はるかが異色の主人公を演じる『義母と娘のブルース』(TBS系)が、初回11.5%から視聴率をぐんぐん上げ、今週、今期民放連続ドラマでは初となる15%超え(15.1%)を記録した。同作は、ドラマ満足度「オリコンドラマバリュー」でも初回67Ptから週を追うごとに上昇。これまでの最高は94Pt(第5話)と、こちらも今期連ドラ最高ポイント(『グッド・ドクター』と同率)を獲得している。その高評価の要因には、綾瀬演じる主人公への女性層の共感があるようだ。

第4話から満足度90Pt台(100Pt満点)を推移

『義母と娘のブルース』の満足度推移

『義母と娘のブルース』の満足度推移

 同作は、キャリアウーマンの主人公・岩木亜希子(綾瀬)が、ある日突然、8歳の娘を持つサラリーマン・宮本良一(竹野内豊)と結婚。畑違いの家事や育児に奔走し、家族になっていく日々を描くハートウォーミングストーリー。視聴率では、第5話から13%台を推移し、今週の第7話で15%の大台に乗せた同作。満足度ポイントグラフでも初回以降上昇カーブを描くなか、第4話から90Pt台(100Pt満点)を推移。高い満足度を維持している。

 その背景を見ると、典型的なホームドラマを連想させるタイトルから興味を示していなかった層が、SNSの口コミやネットニュースなどの話題から入り、すっかりファンになってしまっている状況が浮かんでくる。とくに女性層の視聴者が放送を経るごとに増えており、「ドラマバリュー」調査の視聴者構成を見ると、第2話ではF1:10.0%、F2:23.8%、F3:24.4%だったところが、第6話ではF1:15.5%、F2:25.6%、F3:21.4%と全年代で増加。F2、F3層をメインに全体の6割強が女性という結果になっている。

1本筋が通ったユニークな義母の設定に注目

『義母と娘のブルース』視聴者構成の推移

『義母と娘のブルース』視聴者構成の推移

 作家、コンサルタントの佐藤智恵氏は、コンフィデンス誌連載コラムにて、同作に予想外にハマってしまったとし、その理由を下記のように綴っている。

「とにかく気に入ったのは、義母、宮本亜希子の1本筋の通ったキャラクター。スーパーマーケットでの値段交渉、PTA問題からつぶれかかったパン屋の再生まで、最後まで目的を完遂させるのが何とも気持ちがいいのです。通常、ドラマに登場する義母といえば、“嫁や血のつながっていない娘をいじめる悪役”というのが定石。そのふるまいはどこまでも感情的で、非合理的です。ところが亜希子は徹底して合理的。娘のために淡々と現状分析をして、現実的な解を導き出していく“義母”なんて、見たことがありません。このドラマがホームドラマと一線を画しているのは義母の設定がユニークだからです」

 優秀なキャリアウーマンである亜希子は、さまざまな家庭の問題を仕事に例えながらきっちり解決していく。これまでにない斬新な設定の義母であり、ヒーロー的な要素のある姿に、爽快感とともに憧れのような感情を抱く女性も増えているようだ。ユニークな設定の義母が、多くの女性からの支持、共感を集めている。
(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)

提供元: コンフィデンス

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