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18年4月期「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」発表、『おっさんずラブ』が作品賞ほか2部門受賞

土曜ナイトドラマ『おっさんずラブ 』(テレビ朝日系)より (C)テレビ朝日

土曜ナイトドラマ『おっさんずラブ 』(テレビ朝日系)より  (C)テレビ朝日

 オリコンによるエンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』が主催し、有識者と視聴者が共に支持する質の高いドラマを表彰する「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」。第12回目となる今回は、18年4月期に放送されたNHK及び民放の主なドラマ計29作品を対象に、「作品賞」をはじめとする全7部門を決定した。4月期“最も質の高いドラマ”として「作品賞」を受賞したのは、“おっさん同士”のピュアな恋愛模様を描いた土曜ナイトドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)。なお、同作で田中圭演じる主人公を愛するキュートな“ヒロイン”を好演した吉田鋼太郎が「助演男優賞」を獲得し、『おっさんずラブ』が2部門を制した。
  • 土曜ナイトドラマ『おっさんずラブ』プロデューサーの貴島彩理氏 (撮影:逢坂聡)

    土曜ナイトドラマ『おっさんずラブ』プロデューサーの貴島彩理氏 (撮影:逢坂聡)

 同作は、女好きだがモテない不動産屋の営業マン・春田創一(田中)が、営業部長の黒澤武蔵(吉田)、高学歴の後輩社員・牧凌太(林遣都)から愛の告白を受けることからスタートする“規格外”の物語。

 「男性が男性を好きになる」という設定で描くとても挑戦的な作品だが、「王道のラブストーリー」として、人が人を愛することを真正面から描くことで課題をはねのけ、俳優陣が演じる登場キャラクターたちも視聴者に愛された。本誌によるドラマ満足度調査「オリコンドラマバリュー」では、全話で90Pt台をマーク(100Pt満点)、最終話では自己最高の98Ptを獲得した。

人生初ヒロイン演じた吉田鋼太郎、“田中圭を愛した日々”を語る

 「主演男優賞」は、木曜劇場『モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―』(フジテレビ系)で連ドラ単独初主演を飾ったディーン・フジオカが獲得。好青年から愛憎に満ちた復讐鬼へ…振り幅の大きな役を繊細な表情や体当たりの演技で魅せた。

ディーン・フジオカ「モンクリ」での壮絶な拷問シーンを振り返る

 「主演女優賞」は、月9ドラマ『コンフィデンスマンJP』で、『プロポーズ大作戦』以来11年ぶりに月9主演を務めた長澤まさみが受賞した。本作は、3人組の信用詐欺師グループが、欲望にまみれた金の亡者たちから莫大な財産を根こそぎ騙し取っていく痛快コメディ。長澤は“できる女”である一方、ちょっぴり天然でだらしないグループのリーダー・ダー子を好演し、持ち前のコメディエンヌぶりを存分に発揮した。なお、本作で“コンゲーム”という難しい題材を、1話完結のオリジナルの連ドラとして見事に描ききった古沢良太氏が「脚本賞」を受賞し、『おっさんずラブ』同様『コンフィデンスマンJP』も2部門を制した。
  • 「第12回コンフィデンスアワード・ドラマ賞」で「主演女優賞」を受賞した長澤まさみ

    「主演女優賞」を受賞した長澤まさみ

  • 「第12回コンフィデンスアワード・ドラマ賞」で「脚本賞」を受賞した古沢良太氏 (C)oricon ME inc.

    「脚本賞」を受賞した古沢良太 (C)oricon ME inc.

 「助演女優賞」は、金曜ドラマ『あなたには帰る家がある』(TBS系)で狂気をはらんだ女性、茄子田綾子を好演した木村多江が受賞。 これまでも数々の“薄幸女性”を演じてきた木村だが、本作では愛を求めるが故に狂気の沙汰で周囲を掻き乱していく、ストーリーの台風の目としてバツグンの存在感を発揮した。

木村多江が語る、狂気に満ちた主婦・茄子田綾子の役作り

  • 「新人賞」を受賞した趣里

    「新人賞」を受賞した趣里

 同じくTBS系の作品からは、日曜劇場『ブラックペアン』でクールな看護師・猫田麻里役を好演した趣里が「新人賞」を受賞した。登場回数やセリフは少なく、またオペシーンではマスクを付け明確に顔が映ることも多くはなかったが、目や行動で示す演技で二宮和也演じる主人公・渡海征司の相棒役として、女優としての強度の強さを改めて見せつけた。

 本誌のドラマ満足度調査に参加するユーザーやSNS 等の視聴者コメントを見ると、4月期の作品は特に、各種ドラマの話題が「日常の中の共通の関心事」として語られていた印象を受けた。依然として視聴率不振が叫ばれてはいるものの、テレビ業界におけるドラマというコンテンツの可能性を改めて感じさせるようなクールとなった。

『第12回コンフィデンスアワード・ドラマ賞』結果一覧

●作品賞:土曜ナイトドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)
●主演男優賞:ディーン・フジオカ(木曜劇場『 モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―』/フジテレビ系)
●主演女優賞:長澤まさみ(『コンフィデンスマンJP』/フジテレビ系)
●助演男優賞:吉田鋼太郎(土曜ナイトドラマ『おっさんずラブ』/テレビ朝日系)
●助演女優賞:木村多江(金曜ドラマ『あなたには帰る家がある』/TBS系)
●脚本賞:古沢良太氏(『コンフィデンスマンJP』/フジテレビ系)
●新人賞:趣里(日曜劇場『ブラックペアン』/TBS系)

「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」とは

 オリコンのグループ会社oriconMEが発行する、週刊エンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』が主催し、有識者と視聴者が共に支持する「質の高いドラマ」を表彰する賞。視聴者の評価は、『コンフィデンス』が毎週、約700名を対象に調査しているドラマ満足度調査「オリコンドラマバリュー」の累積平均データを使用。審査員の投票結果と合計したうえで、最終的には有識者18名による審査会で決定する。

提供元: コンフィデンス

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