お香や書画用品、文房具の専門店として、日本の伝統文化を伝える京都「鳩居堂」は、創業350年を超える老舗中の老舗。寺町通りで一際たくさんの観光客が訪れるお店です。この「鳩居堂」が、粋な喫茶スペース「聞香処(MONKOUDOKORO)」をオープンしました。これから京都旅の人気立ち寄り店になること必至!「聞香処」の魅力を、いち早くお届けします!
目印はお馴染みの鳩
「聞香処」は、「鳩居堂」と同じ寺町通りを上がり、ちょうど京都市役所の横手にあります。賑やかな四条河原町や平安神宮からも徒歩圏内に位置し、茶道具や骨董、美術品を扱う良質なお店が建ち並ぶ、大変上品な界隈。町家を改装したという「聞香処」も例に漏れず、威厳と風情を兼ね備えた存在感でそこにあります。
おなじみ丸に鳩、「鳩居堂」の紋に、鳩のモチーフが愛らしい目印。ウインドウのしつらいは、石畳網代と親子矢羽根網代で伝統的な和の空間を作り出しています。
「聞香処」で新しい茶の味わいを体験!
「聞香処」入り口は物販スペースで、お香やポストカード、便箋など「鳩居堂」の商品のほか、「聞香処」オリジナル柄の手拭いなどが並んでいます。喫茶スペースは店奥にあり、中央レジカウンターで先に注文するスタイルです。
メニューは4種。香を聞く優雅な聞香メニューと、フレンチと茶のマリアージュを楽しむお茶メニューがあります。
聞香とは、香木の繊細な香りを聞くことで、雅なお香の楽しみ方。「聞香処」では、それに煎茶とお菓子がついています。お茶メニューは、同じく寺町通りにある老舗茶舗・一保堂のお茶と、京都ミシュラン星付フレンチレストランMotoiのお菓子のマリアージュを楽しめます。
上の写真はお茶メニューの一つ、玉露とショコラテリーヌです。急須でいれる玉露“碧雲”は、独特の風味も楽しみながら、さっぱりといただけるバランスの良いお茶です。
菓子のショコラテリーヌには、なんと山椒の実が隠れています。濃厚で上質なショコラの苦み・甘みと山椒の辛み、そこに玉露の甘い香りとすっきりとした味わいが相まって、未体験のマリアージュが楽しめます。京都の一流が結集すると、こんなに奥深い世界が広がるのかと驚きます。
それを親しみやすく提供してくれる「聞香処」は、さすが「鳩居堂」のティーサロン。京都の粋なもてなしを感じます。
主役が引き立つ和のミニマム空間
喫茶スペースは、五感に集中できるミニマムな黒と白の世界。中庭からの柔らかな自然光が、モノトーンの緊張感をやわらげています。
畳椅子の横には、小さな床がもうけられ、額の絵は二羽の鳩、それも黒と白。研ぎ澄まされた静かな空間に、京のセンスを添える室礼が美しいのです。
中庭は、小さな竹林の様相で、足元には愛らしく狸の置物が飾られています。笹を揺らす風や、黒に映える緑に癒され、香と茶を味わう贅沢時間は、京都を旅しているからこそ得られるもの。
京都老舗ならではの上質な価値空間を、気軽に体験できるのが「聞香処」です。次の京都旅に、ぜひ立ち寄ってみてくださいね!
鳩居堂「聞香処(MONKOUDOKORO)」基本情報
住所:京都市中京区寺町通二条下ル妙満寺前町464
アクセス:地下鉄東西線・京都市役所前駅から徒歩4分
営業時間:11:00〜17:00(ラストオーダー16:00)
CLOSE 水、日、祝(不定休有)
2018年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
■関連MEMO
鳩居堂
http://www.kyukyodo.co.jp/index.html
【トラベルジェイピー・ナビゲーター】
なおぢ はるみ