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台北に残る皇室御用達・最中専門店「台北堂もなか本舗」


台北で最も古くから栄えた街・萬華で、今年創業100年を迎えた「台北堂もなか本舗」。三代目オーナー李さんが、日本統治時代に皇室御用達だった誇り高き伝統技術を今も変わらず引き継いでいます。同店がこだわるもち米100%で作った香ばしい最中は今や日本でも珍しく、若い世代にも食べてほしいと三代目が発案した抹茶や苺、ココア味の最中の皮も人気!台湾に残る日本の和菓子を味わいにいこう。

台湾の歴史と共に歩んだ「台北堂」の百年史

写真:中園 まりえ

「台湾を旅していると、古き良き日本を感じられる場所だ。」とよく耳にすることがあります。それは実際に、台湾の歴史に日本統治時代があったことも関係しているからかもしれませんが、時に場所だけでなく、文化や食べ物にも感じることができます。
今回は、龍山寺から徒歩10分ほどの古くから栄えた萬華区にある最中専門店「台北堂もなか本舗」をご紹介します。こちらは、日本統治時代に日本人の最中職人から技術を引き継いだ老舗の和菓子屋で、今年でちょうど創業100年を迎えました。その当時、台湾では、日本から台湾へ渡っていた政府高官や皇族のみしか口にすることはできず、一般市民は「台北堂もなか本舗」の最中を食べることができませんでした。

写真:中園 まりえ

バンカ大道と和平西路の交差点の近くにある同店は、地元の商店街に溶け込んでいながらも、どこか日本にある街の和菓子屋のような雰囲気が感じられます。ガラス張りのショーウィンドーからは、日本から取り寄せた大きな最中の機械で、オーナー自ら一枚一枚最中を焼く姿を見ることができます。

最中一筋!歴史を守り続ける伝統の技

写真:中園 まりえ

三代目を引き継ぐ李さんが毎日焼き上げる最中は、もち米のみを使用。その最中は、香ばしく、つぶあんを中に入れてもパリッとした食感が味わえます。日本の和菓子屋でも日持ちさせるために、もち米のみから最中を作るお店は少なくなっているのが現状。本来の最中の味を守る貴重なお店でもあります。

写真:中園 まりえ

大きな最中の機械にはめ込む同店の最中の型は、一代目から使っている菊型の他に、梅型・蘭型・貝殻型と全4種類あり、全て台北堂オリジナルとして日本で作ったもの。二代目が型の種類を増やそうと日本を訪れた際に、以前使っていたモチーフ柄を持っていくのを忘れてしまい、たまたま持っていた当時の台湾の一元玉に付いていた台湾の国花「梅の花」と、その裏に付いていた「蘭の花」をそのまま型にしたという思い出深いエピソードを教えてくれたのは、李オーナーのお姉さんとお嫁さん。

写真:中園 まりえ

お二人は、李オーナーが作った最中の皮を売れ筋の真空パック入りの「あずき最中」(1個50元、ギフトセット5個入250元〜)用に手早く包装。さらに、レストランの料理にも需要があり、特に結婚式などが行われるホテルやレストラン用に箱詰めもしています。
湿気の多い台湾で、最中の皮のパリッとした食感を残すのはいつも悩みの種。それを「あずき」と「最中の皮」に分けて包装し始めたのが、三代目。時代の流れと共に画期的な「DIY最中」の商品開発をする一方で、もち米100%の最中の皮や台湾産小豆で作ったつぶあんは防腐剤を一切入れないなど、伝統の味は堅く守り続けています。

「DIY最中」でティータイムの楽しさ倍増!

写真:中園 まりえ

若い世代にももっと最中の味を広めたいと考えた現オーナーが、「あずき最中」の皮をプレーン以外に抹茶、ココア、苺などのバリエーションを楽しめるようにしたのも、「台北堂最中」の特徴。主張しない程度の控えめな味の最中の皮は、つぶあんとの相性も抜群です。

写真:中園 まりえ

ギフトボックスも大小さまざまなバリエーションを用意。人気のパンプキンシード最中やアーモンド最中などと組み合わせたあずき最中のセットなども人気です。

写真:中園 まりえ

友達や家族とのティータイムに、お喋りしながら「DIY最中」を作ると会話もまた弾みます。次回の台湾旅では、台湾烏龍茶や日月潭紅茶とあわせて、台湾の老舗最中をお土産にいかがでしょうか。

台北堂もなか本舗の基本情報

住所:台北市バンカ大道52號
電話番号:+886-2-2336-2024
時間:月〜金曜日 9:00〜20:30、土曜日 9:00〜17:00、日曜日は定休日
アクセス:MRT松山新店線「龍山寺駅」もしくは「小南門」からバンカ大道沿いへ徒歩10〜15分
※正式名は「台北堂餅行 摩那カ餅本舖」。オーナーの要望により日本人に分かりやすいように本文では「台北堂もなか本舗」としています。
※本文2段落目と上記住所の「バンカ」は、中国語では「バン」が左に「舟」と右に「孟」、「カ」は左に「舟」と右に「甲」と書く。
※上記「台北堂餅行 摩那カ餅本舖」の「カ」は、中国語で上に「ト」下に「下」と書く。
2020年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
台北堂餅行 摩那カ餅本舖HP(外部リンク)
http://www.tpmonaka.com.tw/
台北堂餅行 摩那カ餅本舖Facebook(外部リンク)
https://www.facebook.com/tpmonaka/

【LINEトラベルjp・ナビゲーター】
中園 まりえ

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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