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「これ以上は危険」モラハラとDV受けた猫…「家族が1人でも反対したら動物を飼うべきではない」
「我々が警察に通報しますか?」、夫からDVを受けていた奥さんと猫
ある日、夫の言葉の暴力におびえた奥さんから相談を受けた。「猫を外に出せ」という夫から、奥さんは連日のように罵声を浴びせられ、物を投げられることもあったそうだ。やがて精神科に通うほどにまでまでになった奥さんは、「このままでは、いつかこの猫は殺されてしまうのではないか?」、そう思い悩んだ末、『ねこけん』に助けを求めたのだという。
「ブログには『モラハラの被害者になった猫』とありますが、実際は奥さんも猫も、言葉の暴力だけではなく、DVも受けていたそうです。これ以上は危険だと思うほどに追い詰められ、とても深刻な状況でした。猫ちゃんも虐待されて体に傷を負っていたため、『我々が警察に通報しますか?』とも尋ねましたが、奥さんの要望で通報はしませんでした」と、溝上氏は当時を振り返る。
人間社会でもモラハラやDVは大問題だが、猫だって同じだ。なぜ自分が怒鳴られるのか? なぜ傷つけられるのか? なぜ安心して暮らせないのか? 言葉で訴えることもできない猫は、ただただ人間に振り回されるだけだ。
「たとえ言葉の暴力だけでも、人間と同じように猫ちゃんも精神を病みます。人を怖がるようになりますし、表情も変わってしまうんです。体に傷を負わなくとも、罵声を毎日浴びせられていたら、その影響は計り知れない」と溝上氏。確かに、引き取られた当時の“三毛猫さん”の表情は、とても緊張しているように見える。
家族が1人でも反対していたら、動物は飼うべきではない
ブログでは“三毛猫さん”への応援メッセージが綴られている。
「この子の未来は約束されましたが、家族から受けた心の傷をいやすにはどのくらい時間が必要なのかわかりません。それまでは一緒に頑張ろうね。いや、頑張らなくて良いんだ。普通に生活しながら、信頼関係を築いていこうね。ここは愛情ダダ洩れの言葉しかない場所。もう大丈夫。あなたは悪くない。ダメじゃない。素敵に可愛くて愛すべき“三毛猫さん”ですよ」
今、『ねこけん』で幸せいっぱいに暮らす“三毛猫さん”は、譲渡希望の家族を待っている状態だ。
(文:今 泉)
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