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「子育てもしたことない若い人からは買いたくない」子ども服店の店長が直面、“接客の在り方”とは?

  • キッズ服を買いに来た女性から「子育てもしたことない若い人からは買いたくない」と言われるぼのこさん(画像提供:ぼのこさん)

    キッズ服を買いに来た女性から「子育てもしたことない若い人からは買いたくない」と言われるぼのこさん(画像提供:ぼのこさん)

 キッズのアパレル会社の店舗で店長として働いた過去がある、クリエイターのぼのこさん(@bono_gura(外部サイト))。接客を行う中で出会ったお客様とのやりとりや、同僚・部下とのエピソードを漫画にしてInstagramに投稿している。先日注目を集めたのは、ある若い販売員がお客様に「子育てもしたことない若い人からは買いたくない」と言われてしまった…というエピソード。もちろん、経験の面で足りない部分はスタッフへの教育を徹底しているし、お客様を第一に考える姿勢は前提にあるものの、果たして人格までを否定をしてよいものなのか。この漫画には、「店員さんもいろいろあるんだね」「私も仕事だから仕方ないが当たり前になっていました」などと反響が寄せられた。この接客エピソードから学んだことについて作者に話を聞いた。

【漫画】接客で声掛けするも「結構ですっ!」、独身女性から子ども用品を買いたくないという年配女性の話(外部サイト)

「同じ悩みを持つ人たちの解決の糸口になれば」 作者が漫画を描こうと思った理由

――キッズアパレルショップでのエピソードを漫画にしようと思ったきっかけをお聞かせください。
【ぼのこ】1人でも多くの“働く人々”を応援していきたいと思ったことがきっかけです。これまでは店舗という比較的小さなコミュニティの中で、「働くということへの考え方」であったり、「ストレス社会との向き合い方」であったりをスタッフたちと共に考え、そして学び、共有をしてきました。

――それはすごく素敵なことですね。
【ぼのこ】ただ、誰もが発信しやすくなった今、自身の経験から得た学びを漫画で表現することで、それが同じような悩み持つ人たちの解決の糸口になれば…と。また、そこから生まれる新しい気づきだったり、学びの輪だったりが広がっていけばいいなとの思いから、この漫画を描き始めたんです。

――女性が多い職場で仕事をする中で、最も大変だと感じたのはどういったことですか?
【ぼのこ】“全ての女性がこう”ということでは決してないのですが、 女性は比較的、その感性の豊かさから「共感」や「協調性」を大切にされる方が多いです。「可能性があるのなら、どんなことでも積極的にチャレンジしていきたい」と考える自分に対し、「前例がないことはしないのが無難」とそれを抑制しようとする上司との間では 意見がぶつかってしまうこともしばしばありました。

――たしかに、よくあることかもしれません。
【ぼのこ】しかし、ほとんどの場合、どちらか一方が絶対的に正しいということはあまりなく、価値観や考え方は異なって当然です。どんなときも相手の意見を尊重し、それを認める気持ちが大切なのだと考えています。
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* 私の当時の心情や考えについては ブログのあとがきにて綴っております◎ ご覧いただけると嬉しいです? * 「私だったらこうしてほしかった」 「私ならこうするのに!」 といったコメント大歓迎です??♀?? * 最適で最善の選択を し続けることって難しいですよね * 「こんな方法もあったな」 「ああすればより良かったかも」 そう後から思うこともたくさんあり…? * しかしそんなときこそ 過去の選択を悔やみ続けるのではなく 次にどう繋げていくのか そう考えていきたいな と思いました? * * ブログでは1話先行公開中です◎ * * #ぼのこと女社会 #コミックエッセイ #インスタ漫画 #イラストエッセイ #エッセイ漫画

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「多様性を尊重しあえる社会に」 SNSの発信で世の中に広げていきたいこと

――最新話で、お客様に言いたい放題言われてしまう店員さんのエピソードが印象的でしたが、このエピソードに寄せられた反響を見て、どのように感じましたか?
【ぼのこ】まだまだ日本では、お客様に比べて接客する側の立場が弱いという印象が強いです。丁寧な接客を提供することには変わりないけれど、「販売員とお客様の関係性がもっとフラットな世の中になればいいのに」というのが私の正直な気持ちです。今回、私の漫画を読まれた方が、「販売員といえども同じ1人の感情のある人間なんだ」ということを改めて認識してもらえるきっかけになれば、という風に思います。

――お客様からの一言で人格を否定されてしまうレベルで傷ついたとき、どう対応するのがよいと思いましたか?
【ぼのこ】もしあのとき、私が雇われ店長ではなく、自身で経営をしている店の店長だったら、お客様にはっきりと「それはよくない」と伝えていたかもしれません。しかし、私の言動ひとつひとつの責任は私1人だけにあるのではなく、雇い主であるブランド、そしてテナント契約をしている百貨店さんにも繋がってくることでもありました。なので、あの日あの場で私が取るべき対応は、“お客様に反論をすること”ではなく、出来る限りその場はスムーズにことを終わらせ、バックヤードで部下をケアすることだと判断したのです。

――部下の販売員さんに対しては、どのようなケアをされたのですか?
【ぼのこ】売り場でたくさん我慢をさせてしまった分、バックヤードでは思う存分、彼女が気持ちを発散できるように寄り添い、共感を続けました。そして私からは、「色んな考え方のお客様がいるけれど、無理にそれに合わせようとする必要はないんだよ」ということ、「“自分らしさ”を大切に、足りない部分はチーム内でフォローしていこうね」ということを改めて彼女に伝えました。

「自分の意見も大切にしつつ、他者へも歩み寄っていく姿勢」を大切に

――接客をされる中で、最もやりがいを感じるのはどのようなときですか?
【ぼのこ】自分の接客を信頼してくださり、お店に通ってくださるお客様に出会えたときです。子ども服のお店ですので、来店される度に大きくなっていくお子さまを見ては、お客様とともに成長の喜びを分かち合うことができます。

――今後はSNSでどのようなことを発信していきたいですか?
【ぼのこ】私のビジョンは主に2つあります。まず1つ目は、「個人ひとりひとりが自身の持つ個性や才能に気づき、それを高め、主体的に社会と関わっていくこと」。そして2つ目は、「多様性を尊重しあえる社会の形成」です。2つ目についてはよく誤解されがちなのですが、「あの人の意見もいいね、この人も意見もいいね」と所謂“みんな1位”という考え方を意味しているのではなく、「自分の意見はこうだけど、あの人の意見はこうなんだ。では、お互いにとってよりよい結果を出すためには互いにどういった調整が必要だろうか」といった具合に、“自分の意見も大切にしつつ、他者へも歩み寄っていく姿勢”を意味しています。

 私の漫画では自身の体験をベースに、日常で誰もが遭遇したことのあるような問題を取り上げてお話作りをしています。読者の方が自分自身のことと当てはめ、“人間関係”について考えたり、気づいたりできる“きっかけ”の提供を、 今後は漫画だけに留まらず、文章や声といったあらゆる場での発信活動で続けていきたいです。
PROFILE/ぼのこ
Instagram:bono_gura(外部サイト) Twitter:@bono_gura(外部サイト)
HP:https://www.bonogura.com/(外部サイト)
著書『女社会の歩き方』(KADOKAWA)(外部サイト)
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