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『SHOGUN 将軍』を全世界が絶賛! ハリウッドが描く戦国時代の裏側とは? 裏切り、暗躍、どんでん返し…歴史とエンタメの融合に鳥肌!!

SHOGUN,将軍

戦国時代にこんな裏側が? 目を離せぬ中盤、6話以降も止まらぬハラハラ

 五大老に命を狙われた虎永は、幾度となく窮地を救われた按針を侍の地位に取り立て、彼らの間には絆が生まれる。だが、按針の広い見聞をもってしても、回避できない危機が…。というのが、物語中盤の5話までのざっくりした流れ。日本でこの作品を楽しんでいる人は、誰もが知っている徳川幕府誕生前夜の歴史をなぞっていることに気づくはず。なのに、とてつもない緊張感と物語のスケールの大きさに、片時も視聴を止めることができない。その理由はいくつかあるが、特に時代劇慣れしている我々日本人の目から観た本作の魅力を考えたい。

 まず、この時代の時代劇は最近作られることが稀になったこと。年末に特番時代劇が制作されたり、ゴールデンタイムに時代劇がオンエアされていた時代と違い、セットや衣装などのコスト、時代劇全盛期のスタッフの引退などで、近年大規模な時代劇を見ることは稀になった。覚えはあるけど最近は観ていない、という層にはぐさりと刺さる圧巻のスケールの時代劇ということは、非常に大きなインパクトになっている。

 また、物語のリアリティ追求はハリウッド制作ならでは。当時の人間模様を描き出すのはもちろんだが、それだけでなく、これまでの男性メインの時代劇では脇役だった女性キャラに重要なポストを与え、物語の真実味と深みが増しているのだ。そこに、宣教師と武将との危ない関係や按針の抱くカルチャーギャップなど、本作の肝となるエピソードがからみあうことで、後半部がさらに大きなストーリーになっていく。中盤まででも緩急のバランスの完璧さに舌を巻くが、今後はさらなる驚きの展開が待っている。6話以降、気になる見どころをピックアップしてみたい。
5話の配信がいよいよスタート、『SHOGUN 将軍』を観る!(外部サイト)
見どころ1絶体絶命の虎永の運命は? 恐るべき深謀遠慮に闇の勢力の暗躍

SHOGUN,将軍

 五大老の画策によって追い詰められた虎永は、ほぼ孤立無援状態。だが、按針が現れたことによって、従来にはない考え方、ものの見方を授けられ、家臣はもちろんのこと味方を増やすことに成功する。そんな虎永勢の絶体絶命の危機が各話に盛り込まれるだけでなく、当時の列強スペイン・ポルトガルから派遣されたイエズス会宣教師たちが、贈賄などで有力な武将たちを操っており、はては日本をポルトガル領にすることまで想定されていた!?…など、歴史好きも唸る細かな描写がこれでもかと登場。闇の勢力の暗躍という陰謀論的なミステリーを交えたことで、エンタメ感がプラスされている。
見どころ2鞠子、落葉の方…戦国の女たちの強烈なインパクト

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 按針の通訳として選ばれた鞠子(アンナ・サワイ)は、彼との間に特別な関係ができ、虎永と按針との間の固い絆の形成に一役買うことになる。また、世継ぎの子を生んで裏の権力を握っている落葉の方(二階堂ふみ)の暗躍などなど、戦国時代の女性たちのキャラの濃さ、芯の強さがハンパない。当然のことながら、今の社会よりも男尊女卑は残っている設定だが、それゆえに女性こそ弱肉強食。一寸先は闇、という何が起こるかわからない時代に生きる女性像は、本作の大きな見どころになっている。ただ運命に翻弄されるのではなく、自らの考えで生き抜き、そして…。そんな彼女たちの生き様にはぜひ注目してほしい。
見どころ3戦国の死生観に疑問を持つ按針、虎永との関係はどうなる?

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 あまりにも命の値段が安い時代、それが戦国時代だった。第1話から残忍なシーンがあることで、その時代背景はすぐに理解できる。だが、物語後半で中心となるのは、そもそもの死生観についての掘り下げ。武将たちが忠誠を誓って自らの命を差し出したり、人を将棋の駒のように使うことに、按針は疑問を持ち始める。按針にとっても仲間を守ろうとするのは理解できるし、彼が船の乗組員の命を心配し続けているくだりでもわかること。だが、戦国時代の人々の死生観があまりにも彼のそれとギャップがあり、これが虎永との関係に一石を投じることに…。時代は違えど、日本と海外の死生観の違いを考えさせられることになるはずだ。
相関図や人物解説も!『SHOGUN 将軍』公式特設サイト「将軍の城」(外部サイト)

海外メディアも絶賛する『SHOGUN 将軍』、その理由を見届けよう

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 世界の視聴者には、エキゾチックな日本文化を忠実に描いたことが高い評価を受けている本作。撮影はバンクーバーを中心に行われたが、巨額を投じて戦国日本を再現したばかりか、プロデューサーの一人として名を連ねた主演・真田広之をはじめ、日本人が観ても齟齬がない表現の適正化がなされたことは、本作に漂うリアル感に大いに影響を与えた。

 これに対して、TIMES誌では「前作よりもはるかに広い視野を持った歴史ドラマ」、NY TIMES誌では「アウトサイダーである按針の視点を中心にするのではなく、物語を再調整したことが功を奏した」など、絶賛を送る。また、海外の批評家が、「次の『ゲーム・オブ・スローンズ』(GOT)だ」と称していることにも注目したい。この10年での最大のヒットとなったファンタジー大作“GOT”の制作規模や独自の文化設定、極端なバイオレンスは、他の作品では真似ができないことだった。それらがすべて本作に備わっていることが、大絶賛されているのである。

 次なるビッグヒットシリーズになると期待が高まっている、『SHOGUN 将軍』。そんな作品を日本人の我々が最後まで観たとき、何を感じ、考えるのか。全10話の壮大なスペクタクル戦国ドラマを、しっかりと受け止めたい。

(文:よしひろまさみち)
ド級の戦国ドラマ『SHOGUN 将軍』を今すぐチェック!(外部サイト)

『SHOGUN 将軍』

ディズニー公式動画配信サービス「Disney+ (ディズニープラス)」の「スター」にて独占配信中

■キャスト:真田広之 コズモ・ジャーヴィス アンナ・サワイ 浅野忠信 平岳大 西岡徳馬(※徳は旧字) 二階堂ふみ ほか
■スタッフ
エグゼクティブ・プロデューサー:ジャスティン・マークス
レイチェル・コンドウ ミカエラ・クラベル エドワード・L・マクドネル マイケル・デ・ルーカ
プロデューサー:真田広之
制作:FXプロダクション

■公式サイト(外部サイト)

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Courtesy of FX Networks

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