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滝沢カレン、作家デビューは「私にとって最高のプレゼント」ブレイクのきっかけ四字熟語あだ名“封印”にも言及

「私1人がいなくなっても世界は当たり前に回る」それでも芸能界で活躍し続ける理由

──デビュー以来、一貫してファッション誌の専属モデルを務めるなどこの15年、順調に歩んでこられたイメージですが、ご自身の中で立ち止まったことはありますか?

滝沢カレン20代前半の頃、専属モデルなのに1ページも載れなかった時期がありました。当時はテレビも出ていなかったので仕事はゼロ。私以外の専属モデルがみんなで表紙を飾っている号を見たときはものすごくショックでした。

 モデルの世界って変化が早いんです。流行の移り変わりもそうだし、私自身の年齢も変わっていく。そのことを見過ごして、当時は雑誌のカラーに染まることなく自分の好きなギャルファッションを優先させていたんです。気付いたら1人ポツンと小島に取り残され、船はどんどん遠くへ行ってしまった。「待って〜」と言っても船は戻ってこない……みたいな状況になっていました。

──滝沢さんらしい可愛い表現ですが(笑)、そこからどのように現在のポジションを築かれたのでしょうか。

滝沢カレン編集部に「自分にはモデルとして何が足りないのか」と思っていた疑問を全部ぶつけたんです。“かっこいい自分”が好きな私にとって、それはすごく恥ずかしく、岩だらけの山に素手で傷だらけになって登るような辛いことでした。今思えば、仕事を続けたいなら恥ずかしいなんて言っていられないというのはわかるんですけど。

──それでもモデルをやめようとは思わなかった。

滝沢カレン私1人がいなくなっても世界は当たり前に回ります。ただモデルになるときに家族から「何事も3年続けないと見えないものがあるよ」と言われていて。あの“山”を登っていた頃はすでにモデルになって3年を過ぎていましたが、いまだに3年経つとゼロにリセットされる感覚があります。なぜならこの世界(芸能界)はとてつもなく広いので、この先には前の3年では見えなかった景色があるんだろうなと。そう思うとまだやめられないなと思いました。

──その挫折を乗り越えて、今の滝沢さんがあるわけですね。

滝沢カレンただ自分ではあの経験を挫折とは思っていないんです。というのも挫折って“折れる”って書くので。自分の中では折れるというよりも、登らなければいけない山が目の前にあるという感覚だったんですね。そういう意味では、どんな経験も感じ方次第なのかなと思ったりします。

──今、登っている“山”はありますか?

滝沢カレン小説を書く連載は毎回、最初の一文字目から最後の「。」まで、富士山くらいの山を登っては下りているような気持ちです。はぁはぁ息切れするときもありますが、(オリジナルの)作者さまと一緒に登っているところも大きいので、絶望的な辛さはなくて。と言っても富士山は登ったことはないんですが(笑)。自分にとってはいい修行をさせていただいているなという感覚がありますね。
(取材・文/児玉澄子)

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