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山本耕史、「ウソをつかずに生きていたい」 実写映画『ピノキオ』日本版声優

 俳優の山本耕史(45)が、ディズニーの名作アニメーションを実写映画化した『ピノキオ』の日本版声優に決定。9月8日より「Disney+(ディズニープラス)」で配信開始となる前にORICON NEWSのインタビューに応じた。山本は、ピノキオの“良心”となり、正しい道へと導くコオロギ“ジミニー・クリケット”役で、歌う場面もある。「子どもたちが日常的に観ているディズニー作品の新作に関わることができて光栄に思います。いろんな仕事を一生懸命やってきて良かったなと思う」と喜びもひとしおだ。うさんくさい役を演じた反響や自身の“良心”についても語っている。
 ディズニー作品は、22歳の時に『ライオン・キング2 シンバズ・プライド』(1998年、日本公開は99年)で吹替を担当して以来。「子どもの頃からディズニーということを意識せず、作品を観てきたと思いますが、最近は家で子どもたちが『ライオン・キング』や『美女と野獣』『アナと雪の女王』『アラジン』などを日常的に観ているので、なんだかもう生活の一部みたいな存在です」。

 そんな中でも意外と触れる機会がなかったのが『ピノキオ』だった。「『ピノキオ』のことはすごく知っているつもりでいたんですが、けっこううろ覚えなところがあって、実は、ジミニー・クリケットのこともほとんど記憶になかったんです」と告白する。意外とそういう人も多いのではないだろうか。

 『ピノキオ』が公開されたのは1940年。ディズニーの長編アニメーション2作目という歴史ある作品だ。妖精ブルー・フェアリーの魔法によって命を授かった木彫り人形のピノキオが、“本物の人間の子どもになりたい”という願いを叶える物語。主題歌の「星に願いを(When You Wish Upon a Star)」は、その後、ディズニー映画のオープニングで使用されるほど、“夢”と“魔法”にあふれたディズニーを象徴する作品の一つである。
 「改めて『ピノキオ』を観て、こんなにもシンプルなおはなしだったのか、だからこそ世界中に広がっていったんだな、と納得しました。ディズニー作品の出発点の一つになっているのは間違いないと思いましたし、それを今、実写映画化したことに強いメッセージ性を感じます。トム・ハンクスをはじめとする生身の俳優たちの芝居と、ピノキオやジミニー・クリケットのようなキャラクターの共演、そこに最高峰の映像技術、あらゆる映画のプロフェッショナルたちの力を結集させて作り上げている。大いに期待してもらいたいですね」
 『ピノキオ』の物語は、“良心”がテーマ。「良心とは何か、説明しようとすると、難しいじゃないですか。これが“良心”だよ、と教えてもらった覚えもない。でも、この『ピノキオ』は、人間には楽な方へ流されたり、信用を裏切ったり、人を傷つけてしまうこともあるけれど、根底に良心があるのと、ないのとでは大きく違うということを教えてくれる。ピノキオとジミニー・クリケットの会話から伝わってくる、というのがすごいんですよね。この世界の真実をあぶり出している感じがします」
 10歳の時に『レ・ミゼラブル』で少年革命家役として舞台デビュー。ドラマ『ひとつ屋根の下』(1993年)で注目を集め、大河ドラマ『新選組!』(2004年)の土方歳三役で人気を博し、ドラマや映画、ミュージカルなどの第一線で活躍し続けている山本の“良心”とは?

 「ピノキオはウソをつくと鼻が伸びることで知られていますが、僕はウソをつかないように生きていたいと思っています。ただ、最近、ドラマや映画の役の影響で、すごくうさんくさい人だと思われているみたいで(笑)」と、うれしい悲鳴も。

 放送中の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の三浦義村、映画『シン・ウルトラマン』の外星人・メフィラスなど、あらゆる役柄を魅力的に演じてきた山本。敵なのか味方なのか“わからない感”を漂わせたらピカイチかもしれない。その秘けつも自分に“ウソ”をつかないことにある。
 「自分が楽しめているかどうか、というのは大きい。覚えなきゃいけないせりふや振り付けの量が膨大であるとか、短期間でマスターしないといけないとか、大変なことはいろいろありますが、自分なりに楽しみややりがいを見つけられる、そういう作品選びをしていると思います。嫌々やるくらいなら断った方がいい、観ている人に伝わってしまうから。だけど自分だけ楽しんでいると思われるのも駄目。自分がいいと思うモノと、視聴者が見たいモノを照らし合わせようと思って、そういうことができるのもいろんな仕事を一生懸命やってきたからだと思いますし、これからも自分のポケットの中にいろんな経験と技術を増していきたいです」。

 実写映画『ピノキオ』は、9月8日よりディズニープラスにて独占配信開始。

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