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『ほんとうのピノッキオ』“悪童”を演じた子役は“神童” 3ヶ月間、4時間の特殊メイクに耐えたプロ意識

ダークファンタジーの世界を表現した特殊メイク&衣装デザイン

 衣装デザインは、ガローネ作品の常連スタッフであり、ガローネ監督がディレクションした2020-2021秋冬のDiorオートクチュールコレクションの特別映像「LE MYTHE DIOR」でも衣装デザイナーを務め世界を魅了したマッシモ・カンティーニ・パリーニが参加。ピノッキオが生まれた19世紀後期を思わせる繊細でディテールに凝った衣装の数々は、まるで絵画のような美しさだ。

 ピノッキオとジェペットの家の屋根裏に住むおしゃべり「コオロギ」は、特殊メイクの技術によってリアルな“人間性”が吹き込まれ、ディズニー・アニメーションの「ジミニー・クリケット」のイメージを根底から覆す。
 森のお屋敷で妖精とともに暮らすカタツムリは、背中の大きな殻とヌルヌルのっしりと巨体を揺らす動きが特徴的。なかでも、深く幾重にも刻まれたしわがリアルな皮膚の質感を生んでいる。ドレープがふんだんに施された、薄いピンクのドレスをまとった姿はひときわ大きな存在感を放っている。
 ガローネ監督一番のお気に入りは、マグロ。「魚を擬人化するのはサルよりよっぽど難易度が高い」と監督。特殊メイクのマーク・クーリエも「はじめ、マグロはCGで観せるんだろうと思っていたんだ。でもCGのチームに聞いたら、“いや、監督は特殊メイクで考えているはずだよ”と返されて、“どうやって人間をマグロにするんだ?”と戸惑ったのを覚えているよ」と、衝撃を受けたことを明かしている。最終的に、俳優の頭部を模り、CGと特殊メイクを組み合わせ、俳優がウェットスーツを着て演じたマグロの登場シーン。マークは「一風変わったメイクではあるけど、素敵なシーンに仕上がったと思う」と自信をのぞかせた。

 ほかにもピノッキオが旅のさなかで出会うキツネ&ネコの悪徳コンビ、チンパンジーの裁判官、妖精の従者の獅子、鳥人間の医者ら、動物と人間とが絶妙なバランスでハイブリッドされた奇妙な生き物たち&ターコイズブルーのカールしたヘアを持つ妖精ら、ダークファンタジーの世界の魅力的な住人たちが登場し、観客を一気におとぎの国の世界へと引き込む。

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