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(更新: ORICON NEWS

6年前の“裏側”に腹筋崩壊…コスプレ撮影の理想と現実「見えない苦労に感動した」の声

 完成したコスプレ写真と、撮影中の裏側を撮った写真を並べてSNSに掲載する「コスプレイヤーの理想と現実」。多くのコスプレイヤーが実践し、そのギャップが反響を呼ぶこともしばしば。この投稿にいち早く挑戦したのがコスプレイヤーの篠さん。現在はコスプレ活動を休止し、ロードバイク関連の仕事をしているそう。投稿した当時のエピソード、「理想と現実」ツイートをした理由などを聞いた。

“ネタばらし”のつもりで投稿したツイートに反響

――「コスプレイヤーの理想と現実」は現在に至るまでブームとして残っていますが、こちらのツイートをされた頃は、まだ珍しかったのでは?

【篠】そうですね。ツイートした年は2014年で、当時はそのようなブームはなかったですね。その頃、趣味でやっていたコスプレで、初めて写真集を制作して、イベントで配布したんです。ツイートの中の“理想”として使った『弱虫ペダル』のコスプレ写真は、その写真集で使ったカットになります。“現実”の方の写真は、カメラマンをやってくれた友だちが、撮影現場を見ておもしろがって撮ったオフショット(笑)。編集作業の際、自分たちも2枚の写真のギャップに大笑いしたので、写真集を手に取ってくださった皆さんに向けてのネタばらしのつもりでツイートしたんです。

――何気なくアップしたツイートに、1万件を超える「いいね」が付いたわけですね。当時の反響はどのような感じでしたか?

【篠】ツイートしたのは大晦日の深夜だったので、その日はすぐに寝たんですけど、起きたら通知がすごいことになっていました。リツイート数が1000、2000とどんどん増えていって、数時間で1万件を超えたときはさすがに驚きましたね。

――今でも覚えているコメントはありますか?

【篠】「1枚の写真を撮影するのに、じつはすごく工夫されているんですね。なんだかすごく感動しました」というコメントですね。舞台版の『弱虫ペダル』では、役者さんたちはハンドルだけを持って演技をされていますが、『弱虫ペダル』レイヤーも、ロードバイクは使わず、構えだけで撮影をすることがけっこう多いんです。私たちの作品のように1人だけバイクに乗って、もう1人は構えだけ…というパターンで撮影をしたのは、おそらく私たちが初めてなんじゃないかなと思います。あったとしても。かなり珍しかったですね。

――撮影時に印象的なエピソードがありましたら、ぜひ教えてください。

【篠】当時は大学生で、ロードバイクを買うお金もなかったので、知り合いから1台だけ借りて撮影を行うことになったんです。どうしても新開兄弟が追いかけっこをするように走るシーンを撮りたくて、「この1台でかっこよく見せる方法はないか?」と考え抜いた末に、「2人で前後差をつけて並んでみたら、手前は構えだけでもそれっぽく見えるのでは!?」というアイデアを思いついたんです。その場で思いついた撮影方法だったんですけど、いい感じに仕上がって満足しています。

コスプレをきっかけに見つけた趣味が仕事に「自転車のために山の近くに引っ越しました」

――現在はほとんど、コスプレ活動をされていない…とのことですが、その理由を教えていただけますか

【篠】『弱虫ペダル』をきっかけに始めたロードバイクが想像以上におもしろくて、どっぷりハマってしまって。2つの趣味を同時に楽しめるほど器用な人間ではないので、コスプレと自転車を天秤にかけて、「自転車をメインに活動しよう」と決めました。

――コスプレに取り組んでいた当時を振り返ってみて、思うところはありますか?

【篠】つねに全力で楽しんでいたように思います。好きなキャラクターの衣装を何週間もかけて作り上げたり、コスメにはまったく興味がなかったのに、化粧品を買い集めて、イラストを見ながらメイクの研究をしたり。もともとは人見知りだったんですけど、コスプレをするようになってからは、初対面の方ともまともに会話ができるようになって。そういった意味でも、私の人生に大きな影響を与えてくれた趣味だと思っています。

――現在はお仕事として、ロードバイクに携わっていらっしゃるとのことですね。

【篠】趣味で始めた自転車が、ありがたいことに仕事になりつつある…といった状況です。ロードバイクは知れば知るほど奥が深くて、自転車に乗っていなかったら、一生観ることがなかったであろう景色もたくさん目にすることができました。今は自転車に乗るために山の近くに引っ越して、フリーランスとして活動しながら、年間で1万9000km、獲得標高35万m(富士山95個分の高さ)を自転車で走っています。

――今こうして、当時のコスプレ写真をご覧になられて、何か思うところはありますか?

【篠】借り物のバイクなので、自転車と身体のサイズがぜんぜん合っていません。そして乗り方がなっていないですね(笑)。ビジュアルを重視してヘルメットを被らずに撮影したのですが、原則としてロードバイクで公道を走るときはヘルメットの着用が必須なので、今となっては絶対に撮れない1枚ですね。

「あるものを最大限に利用して、目的を達成する」は、コスプレ活動で得た財産

――コスプレ活動で得た知識や経験で、現在のお仕事に生かせていることはありますか?

【篠】この写真を撮ったときにもあった、「そこにあるものを最大限に利用して、仕事に生かせるよう工夫する」という考え方は、自分のなかで今でもずっと生きています。それと、コスプレのおかげで「自分は表現することが好きなんだ」ということにも気づけたので、この発見は今の仕事にもすごく反映されていると思います。コスプレをしていた頃は、写真を通して自分が伝えたいものを表現していましたが、今は写真だけでなく、映像や文章も手段のひとつとして、より多くの方に“自転車の魅力”を伝えていくことが人生の楽しみになっています。InstagramやYouTubeチャンネルにたくさんの写真や動画をアップしているので、よかったらそちらもチェックしてみてください。

――現在の仕事の知識や経験を生かし、コスプレ活動を再開するお気持ちは?

【篠】もう一度できるなら、かっこいい乗車フォームで『弱虫ペダル』のコスプレ写真を本気で撮ってみたいです。今の身体能力だからこそできる表現もあるので、実現できたら楽しそうですね。

――「コスプレイヤーの理想と現実」が今も残り続けていることについてのご意見を聞かせてください。

【篠】どのレイヤーさんの写真からも、自分にはない工夫や発想が見て取れて。びっくりしつつも勉強になって、いい刺激をいただいています。「コスプレイヤーの理想と現実」に挑戦されている方たちからは、好きだからこそ本気で取り組む、楽しむ…というスタンスが感じられるので、そういったところがコスプレイヤーだけでなく、多くのSNSユーザーにも響くのかもしれないですね。これからも楽しみに覗いていこうと思っています(笑)。

取材・文/ソムタム田井

篠さん Information

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