ORICON NEWS

映画『天気の子』新海誠×RADWIMPS野田洋次郎×三浦透子インタビュー

(左から)新海誠監督、三浦透子、RADWIMPS野田洋次郎(C)ORICON NewS inc.

(左から)新海誠監督、三浦透子、RADWIMPS野田洋次郎(C)ORICON NewS inc.

お互いを補い合いながら、最高に楽しめた(野田洋次郎)

――理想的なコラボレーションの姿ですね。『天気の子』予告映像では、三浦さんの歌声やRADWIMPSの音楽に心奪われただけでなく、帆高が大人たちに追いこまれていくようなシーンがあって、驚きました。

新海アニメーションだからできる表現というか、ね(笑)。10代の頃に僕らは社会のレールに乗ることを求められていくんだけど、乗りたくなかったり、うまく乗れなかったりして、苦しんだりする。今回の物語はある種、その社会のレールから逸脱してしまう人の話でもあるんです。うまく乗れない人の方が僕は好きだし、感情移入してしまうし、実はそういう人をみんな見たいんじゃないかって。

野田新海さんのそういうところ、本当に好きだな。

新海洋次郎さんもそういう人なんじゃない?(笑)

映画『天気の子』(C)2019「天気の子」製作委員会

映画『天気の子』(C)2019「天気の子」製作委員会

野田本当は乗れる人の方が少ないんじゃないかな。レールに乗っかってないことを言ったりやったりすると、叩かれるけど、わかっていてもうまく乗れない、その狭間でもがいている人の方がほとんどだと思うから、今回の物語もすごく刺さる。

三浦そういういろんな思いを、私の声に託してくださったんだと思うと、心からうれしく思います。たくさんの人に受け取ってもらいたいです。

新海いつも、こういう取材で言っていることなんですが、アニメーション映画って本当にたくさんの人たちが携わっている集団制作。200人くらいのスタッフが1年以上、毎日作業して、そこにプライドをかけているんですよね。その塊が映画。是非劇場のスクリーンでそれを浴びてほしいですし、きっと贅沢な時間になると思います。

映画『天気の子』(C)2019「天気の子」製作委員会

映画『天気の子』(C)2019「天気の子」製作委員会

PROFILE

(左から)新海誠監督、三浦透子、RADWIMPS野田洋次郎(C)ORICON NewS inc.

(左から)新海誠監督、三浦透子、RADWIMPS野田洋次郎(C)ORICON NewS inc.

新海誠
1973年生まれ、長野県出身。
2002年、個人で制作した短編作品『ほしのこえ』でデビュー。04年公開の初の長編映画『雲のむこう、約束の場所』では、第59回毎日映画コンクール・アニメーション映画賞を受賞。07年『秒速5センチメートル』、11年『星を追う子ども』、13年『言の葉の庭』を発表。16年に公開された『君の名は。』は記録的な大ヒットとなり、『千と千尋の神隠し』(01年/宮崎駿監督)に次ぐ歴代2位の興行収入を記録。第40回日本アカデミー賞ではアニメーション作品では初となる優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞したほか、国内外で数々の映画賞を受賞している。
三浦透子
1996年生まれ 北海道出身。
2002年SUNTORY「なっちゃん」のCMでデビュー。その後、映画、ドラマなどで本格的に女優としての活動を始める。映画『私たちのハァハァ』(主演/15年/松居大悟監督)、『月子』(17年/越川道夫監督)、『素敵なダイナマイトスキャンダル』(ヒロイン/18年/冨永昌敬監督)、ドラマ『宮本から君へ』(18年/真利子哲也監督)など、話題の監督たちの作品に出演し、注目されている女優の一人である。新海誠監督最新作『天気の子』にてボーカリストとして抜てきされ、「役者の歌声というよりも世界そのものの響きのような、個人の感情をすこしだけ越えたような何かを、まっすぐに運んできてくれる声」(新海誠監督)、「どんな天気をも晴れにしてしまうような圧倒的で不思議な力を持つ」(RADWIMPS野田洋次郎)と称されたその歌声にも注目が集まっている。
RADWIMPS
野田洋次郎(vo/gt/pf)、桑原彰(gt)、武田祐介(ba) ※山口智史(Dr)は持病の悪化のため活動休止中
2001年結成、05年メジャー・デビュー。
ジャンルという既存の枠組みに捉われない音楽性、恋愛から死生観までを哲学的に、ロマンティックに描いた歌詞で、思春期を過ごす世代を中心に大きな支持を受けている。16年公開のアニメーション映画『君の名は。』の音楽全般を担当し、バンドサウンドのみならず劇伴音楽でも多彩な作曲性を発揮し、非常に高い評価を得た。(同作にて第40回日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞)。18年12月にリリースしたニューアルバム『ANTI ANTI GENERATION』を携え、19年6月より、初のスタジアムワンマンを含む11ヶ所20公演のライブツアーを敢行中。
  • (左から)桑原彰、野田洋次郎、武田祐介

    (左から)桑原彰、野田洋次郎、武田祐介

  • 『天気の子』(同名アニメーション映画のサウンドトラック)2019年7月19日発売

    『天気の子』(同名アニメーション映画のサウンドトラック)2019年7月19日発売

映画『天気の子』

映画『天気の子』(C)2019「天気の子」製作委員会

映画『天気の子』(C)2019「天気の子」製作委員会

【キャスト・スタッフ】
声の出演:
醍醐虎汰朗 森七菜
本田翼 / 吉柳咲良 平泉成 梶裕貴
倍賞千恵子 / 小栗旬

原作・脚本・監督:新海誠
音楽:RADWIMPS
キャラクターデザイン:田中将賀
作画監督:田村篤
美術監督:滝口比呂志

【ストーリー】
「あの光の中に、行ってみたかった」

高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。
しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。

彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。
そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。

ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らす少女・陽菜。
彼女には、不思議な能力があった。

「ねぇ、今から晴れるよ」

少しずつ雨が止み、美しく光り出す街並み。
それは祈るだけで、空を晴れに出来る力だった――

【公式サイト】(外部サイト)

(C)2019「天気の子」製作委員会

あなたにおすすめの記事

メニューを閉じる

 を検索