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ジュリア・マイケルズ×ナオト・インティライミ特別対談  世界を視野に入れた2人の共通項とは?

■誰かと一緒に制作する喜びを知ったら、プレッシャーを忘れられるようになれた(ナオト)

  • ナオト・インティライミ

    ナオト・インティライミ

──提供曲の場合は特に「ヒット曲を作る」というプレッシャーがのしかかるのでは?
ナオト・インティライミ確かに、提供し始めてから数年はそう思うことはありましたね。でも、普段関われないいろんな方々とコラボレーションできて、学ぶことも多いから、今は楽しくて仕方ないんですよね。だから「今この瞬間から誰かのために10曲作れ」と言われたら、喜んで参加しちゃうかも(笑)。
ジュリア・マイケルズ私も最初はプレッシャーで、常に最悪の事態を想定しながら「これで大丈夫なのか?」と自問自答を繰り返していたわ。でも、そこにいるすべてのスタッフやミュージシャンも同じ思いでスタジオに集まっているのよね。そう思えるようになってから、気持ちが落ち着いてきたし、また現場で偶然に起こった出来事がいいフレーズを生むことも多いから、余計なストレスなど抱え込まないで、楽しく制作しようという気持ちに切り替えることができたわ。
ナオト・インティライミ楽曲制作はいつも誰かと共同で作業をするの?
ジュリア・マイケルズ『Inner Monologue Part 1』では、ひとりで作業をした時間が多かった気がするけど、基本的には誰かがスタジオにいる感じ。第三者の視点を入れられるから。そのことで、よりリスナーにダイレクトに届く音楽になる気がするし。また私の場合、自分の感情と多くの人が共感できる感情を、同じくらいの比率で描きたいという思いもあるからね。
ナオト・インティライミ僕は2年前までは、自分だけでソングライティングをしていたんですけど、LAやマイアミなどで海外のミュージシャンやスタッフさんたちとコラボレートしたことで、誰かと一緒に楽曲を作ることの楽しさを知りましたね。ちなみに、今は誰かと共作するのが好き?それともひとりがいい?
ジュリア・マイケルズ誰かと共作がいいわね。でも、誰彼かまわずと言う訳じゃないけど(笑)。
ナオト・インティライミ確かに(笑)。何人くらいとコラボすることが多い?
ジュリア・マイケルズソングライターが2、3人、プロデューサーがひとり程度の4、5人体制が一番しっくりくるかしら。できるだけミニマムにしたい。じゃないと、アイデアが散漫してしまって、何を伝えたいのからボヤけてしまう気がするから。あなたはどう?
ナオト・インティライミ僕も3、4人くらいの構成が好きですね。ちなみに日本では、ひとりですべてを完成させてしまうパターンも多いんですよ。
ジュリア・マイケルズじゃあ、自分で楽曲を制作できない人はどうするの?
ナオト・インティライミその場合は、レーベルなどのスタッフが外部のライターさんにお願いして、制作してもらうという流れが多いですよね。

──ちなみに、自身の楽曲と提供曲で、制作時間やプロセスに違いは?
ナオト・インティライミそこは特に変わらないですね。
ジュリア・マイケルズ自分の曲とか提供曲とか関係なく、その時の状況や気持ちによって、作り方が異なるから、一概には言えないわよね。私は机に向かってひたすらアイデアを練るようなタイプじゃないのよ。例えば、スタジオのブースに入ってヘッドホンをつけていくつかコードを試していくうちに、フレーズが浮かんだりとか。プロデューサーが提示したリフをベースに、音を広げたりとか。とにかく、その瞬間に思ったことを純粋に吐き出しているだけ。それを最終的に繋げて、ひとつの楽曲として整えるという感じかな。その瞬間にベストだと思えるものを、ただ提示していくだけなのよ。
ナオト・インティライミどんな楽器を使って制作するの?
ジュリア・マイケルズ基本ピアノかギターかしら。でも、決して上手な訳じゃないのよ。私の場合は楽器ではなく、メロディや言葉の選び方の方が大切な(求められている)のでは?と思っているので、そこの巧さはあんまり気にしていないの。あなたは?
ナオト・インティライミ僕もギターがメインですね。曲作りは、何からスタートします?楽器?メロディ?歌詞?
ジュリア・マイケルズその時々によるかしら。特に決まったプロセスを作っていないから、自分でも楽しめる音楽が制作できているんだと思う。

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