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(更新: ORICON NEWS

コロッケ『僕のモノマネは“妄想”の割合が高い』

モノマネ界の“リヴィングレジェンド”として、今なお第一線で輝きを放ち続けるコロッケが著書『マネる技術』を出版。モノマネに対する姿勢や、ジャンルの底上げに尽力してきた氏の熱い想いを感じ取れ!!

モノマネは“表芸”になってはいけないジャンルだった…

――個人的にモノマネ芸人としてのコロッケさんの34年間を振り返ると、“戦いの歴史”だったと思うんですよ。これはモノマネ対象者、視聴者など、色々な意味でですけど。
コロッケあぁ〜。あえて戦いに行くと言いますか(笑)。僕ら世代は特にその気持ちは強かったかなぁ〜。

――“ジャンル”の底上げというものに凄く尽力されてきた印象があまりにも強いんです。「オリジナルがいることでモノマネ芸人が存在する」という価値観を変えようとしてきたのがコロッケさんであり、モノマネ四天王だったと思うんです。
コロッケいやいや、そんな大層なことは考えていなかったですけどね(笑)。ただ、モノマネって“表芸”になってはいけないジャンルだったんです。あくまで会社の宴会などで余興としてやる芸なんです。でも、僕の中で昔から思っていたのは、いつかモノマネだけでコンサートやディナーショーを開きたいという事だったんですね。

――それまで付加要素だったモノマネというジャンルだけで1つのステージにしたかった。
コロッケジャンルとして、決してメインになれない芸だったんです。もしかしたらメインになる必要も無かったのかもしれない……でも、僕は「いつか出来ないかな」ってずっと考えていたんです。だったら、そこに新たなエンタテインメントの要素を取り入れるしかなかった。その『新たなエンタテインメント』というのは僕にとって“妄想と破壊”だったんです。

――“ジャンルの底上げ”の方法論が妄想と破壊だった。
コロッケそうです。先ほどもちらっと出ましたけど、僕自身、破壊したあとに凄く大事にしたのが“余韻”なんですね。モノマネって家族で観る機会が多いと思うんです。その時、家族で「これ、似てるの?」、「フフフ、いや似てないんだけど…」、「じゃあ、なんで笑ってるの?」っていう会話をして欲しかった。それが10年経ったときに「そういえば、コロッケがやってたさぁ…」ってように蘇る……つまり“記憶の中の余韻”なんです。僕が一番大事にしているのがそこなんです。

病気の方が、森進一さんのモノマネで反応したと聞いて…

――いかに人の記憶の中に長く余韻として残るか、そして思い出した時に笑顔になれるかということですか。
コロッケはい。大笑いじゃなく、クスっとした笑いといいますか(笑)。例えば、笑っちゃいけないようなシリアスな場面で、僕のネタで思い出し笑いしてしまうような。退屈な瞬間って、くだらないことを思い出したりするじゃないですか? そこで思い出してくれるようなネタを作ることが僕の最大の目標なんですね。

――記憶に片隅の残る笑いですか…。
コロッケほのかな笑いというか。ほのかな笑いって罪がないじゃないですか? それでいて何十年も生き続ける。大笑いって実はそんなに生き続けないんですね。

――確かに。瞬間風速は高いけど、賞味期限って意外と短いですよね。
コロッケそうなんです。だから、「なんでコロッケって面白いの?」「いや、分からないね。分からないけど面白い」。そんな立ち位置が凄く理想なんです。昔、ある女性の方から、「ウチのおばあちゃんが淡谷のり子先生のマネをするときだけ笑うんです」っていう手紙を頂いたことがあって。

――アハハハハ! 普段は無口なおばあちゃんが(笑)。
コロッケあと、モノマネをやっていて一番うれしかったのは、病気の方が、森進一さんのモノマネで頭がパカパカ開くネタをやったら反応したと聞いて。 

――そこがコロッケさんたちが培ってきたモノマネというジャンルの強度だと思います。誰でもどんな世代でも気を許して楽しめる。他の笑いのジャンルではなかなか出来ることではないと思います。
コロッケあぁ〜嬉しいですね。ありがとうございます! 僕はその話を聞いて「モノマネ続けてきて、本当によかった」と思ったんですよ。

⇒ 次のページ【モノマネも日々進化しないと意味がない!】

『マネる技術』(講談社+α新書) 発売中

現在もモノマネ芸人として第一線で活躍するコロッケが、独自の創造を行うまでの秘密、また、常に第一線で居続けるための秘訣を初めて明かす。一流の表現者の創造の秘密を知る面白さと、自分自身にも生かされる金言が詰まった1冊。


『コロッケものまねエンターテイメント2014』
2014年7月21日(月)
神奈川県 相模女子大学グリーンホール
@開演13:30〜A開演17:00〜料金: \5,800(全席指定)
【公式サイト】

関連リンク

≪Interview1≫全ては“マネ”から始まる
≪Interview2≫記憶の片隅に残る笑い
≪Interview3≫モノマネも日々進化しないと意味がない!

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