イタリア・ベネチアで開催中の「第80回ベネチア国際映画祭」(8月30日〜9月9日)で現地時間6日午後2時30分から小津安二郎監督作品『父ありき 4Kデジタル修復版』(1942年製作、英題:There Was a Father 4K Digitally Restored Version)のワールドプレミア上映が行われた。上映前には、映画監督の濱口竜介が登壇し、作品について語るサプライズがあった。 クラシック部門(VENICE CLASSICS/べニス・クラシックス)に選出された本作は、世界中の映画関係者から高い注目を集め、修復に合わせて新たに作成した海外向けポスターも好評だった模様。上映前には高川彩氏(松竹 メディア事業部 海外版権室)が登壇し、松竹が保有していたマスターポジはGHQの検閲によってオリジナル版に比べて多くのシーンが削られていること、ロシアで発見されたプリントと組み合わせることで、オリジナルに限りなく近い修復ができたことを説明した。
2023/09/08