俳優の貫地谷しほり(37)、和田正人(43)が30日、都内で行われた映画『オレンジ・ランプ』(6月30日公開)の完成披露試写会舞台あいさつに登壇。共演した印象を互いに語った。 同作は、39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断されながらも、働きながら講演活動等を続けている丹野智文さんの実話をもとに、夫婦の9年間の軌跡を描く。夫と共に前を向く妻・真央を貫地谷、39歳で若年性認知症と診断された夫・晃一を和田が演じる。 ふたりは、芝居での共演は初めてだという。貫地谷は和田について「頼もしくて、イレギュラーなことがあっても動じず、笑っている。安心感がある存在」とべた褒め。「そんな人が、自分が認知症だと知って苦しんでいる様子を見たときに、『守ってあげなきゃ』『どうにかしてあげたい』という気持ちが沸き上がってきた。和田さんのおかげで真央になれました」と自然な演技ができたことを明かした。 照れ笑いを浮かべた和田は、貫地谷を「母性のかたまり」と表現。「親からどんな愛を受けてきたのかと思うくらい、愛が膨らみ続けている。僕は、母親に抱きしめられる子どものような気持ちを撮影中に何度も受けた」と話し、「貫地谷さんが妻役ってことで、助けられた。どれだけ映画に欠かせない存在なのかと皆さんもわかると思います」と期待を高めた。 イベントには、モデルとなった丹野智文さんも登壇。丹野さんはふたりの演技を見て大号泣したそうで「今、こうやって元気だけど、本当につらかった時期もあったし、怒ったり泣いたりした時期もある。それを忠実に表現してくれた」と感謝を伝えた。