『かもめ食堂』などの作品で知られる荻上直子監督の最新作『川っぺりムコリッタ』（９月16日公開）のプレミア上映イベントが30日、都内の映画館で行われ、荻上監督、出演する松山ケンイチ、ムロツヨシ、満島ひかり、吉岡秀隆らが舞台あいさつを行った。

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　撮影はオール富山ロケを慣行。松山は、ムロと昼食をとるために入った富山県射水市のそば屋でのエピソードを披露した。店の人がムロに気づいてサインを求めてきたので、松山とムロは快く応じたという。さらに松山は「宣伝にもなるから、と（映画の）タイトルをムロさんに書いてもらって、確認したら、『川っぺりムロリッタ』と書いてあった」と暴露。

　これにムロは「本当に言い訳させてほしい。本当に申し訳ない。自分のことを考えていたわけではなくて、職業柄、ムロツヨシと書くことが多い。ムと書いた後、コに縦線入れちゃったんですよね」と言い訳しきり。

　松山はそば屋から現場に戻ってすぐに荻上監督に告げ口に行ったそうで、「ムロツヨシ、って鬼の形相で怒っていた。めっちゃ面白かった」と明かしていた。そのタイトルを書き間違えたサイン色紙は「さっきネットで調べたらまだあるみたい」（ムロ）とのことだ。

　同映画は、「ひっそりと暮らしたい」と無一文のような状態で、川べりの古いアパート“ハイツムコリッタ”に引っ越してきた孤独な男・山田（松山）が、図々しいほど距離感が近い隣の部屋の島田（ムロ）、夫に先立たれた大家の南（満島）、墓石の販売員の溝口（吉岡）といったさまざまな事情を抱えた住人たちと出会い、心を少しずつほぐしていく、友達でも家族でもない、でも孤独ではない、新しい「つながり」の物語。

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