俳優の福山雅治が1日、都内で行われた映画『マチネの終わりに』初日舞台あいさつに登場。タイトルである「マ・チ・ネ」の“あいうえお”作文で映画PRをすることになったが、長文で周囲にうまく伝わらず、観客から先に回答を言われるなど困惑。さらに、先日の完成披露試写会でボケが伝わらず観客に説明するなどの「スベった」ことを気にしていたと明かしつつ、再びスベったネタを披露しリベンジを果たした。

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　タイトルのマチネは、フランス語で「朝・午前」という意味があるが、福山は映画宣伝部から「マチネ」が浸透していないため「（先方から同じネタを）こすりたい！　と言われたので」とマチネを覚えてもらうために今回、あいうえお作文を作ったと説明。

　『マ』は「待ちに待った『マチネの終わり』がやっと公開されました。ありがとうございます。ここまでが“マ”」といきなりの長文で観客は苦笑い。自身の発表前に西谷弘監督が俳句風なあいうえお作文で映画を完璧にPRしていたため福山は「いやだって、俺、監督みたいに俳句的なことないから！」とツッコミ。

　次に『チ』に行くと思いきや「そしてこの作品が…、実はマがまだ続いている。なかなかチに行かない」とニヤリ。そして、ようやく『チ』について語り「超大ヒットし、超ロングヒットし、超あなたの心に刺さることを祈っております。まだ、“チ”が続いています」と再び長文。「これから、このマチネという作品が、さらなる届き方、伝え方をすることを祈っております。みなさま、よろしく“お”…ここまでが“チ”です」といきなりの止め方に会場は困惑していた。

　するとここで観客から、この後の『ネ』は「よろしく“お”…」の続きであるため「ねがいします！」「ねがってます！」と福山が作ろうとしたものを先回りして答える声が飛ぶ事態となり、福山は「なんて言いました？」と困惑。「『ねがいますっ』て言いました？違います」「ブー！」と否定し「“お”ねがいしマチネ！」とオチをつけた。

　お茶目な福山の姿に会場からは拍手が。そんな観客の姿を見て福山は「何ですか…？」と赤面。長文のあいうえお作文だったため司会者から「どのように編集すれば…？」と質問されると「編集の技術が問われます」といたずらっぽく話していた。。

　終始和やかなムードだったが、最後のあいさつで「オー、洋子！」と、小峰洋子役の共演者・石田ゆり子をいじった福山。この「オー、洋子！」は先日の完成披露試写会で、石田の魅力を伝えようとボケたネタで「『オー、洋子』『Oh、ヨーコ』…。（映画が）ニューヨーク（が舞台）で、ジョン・レノンとかけてみたのですが、（洋子と）オノ・ヨーコと…」と石田含め観客もボケが伝わらず恥ずかしそうに説明する一幕があった。

　再び石田に向かってボケた理由について「前回、スベったと（記事に）書かれたので、もう一回こすろうと思いました」と説明しながらも今回は無事に石田と観客を笑わせて安堵の表情を見せていた。

　作家・平野啓一郎氏による原作小説をもとにした同作は、世界的なクラシックギタリストの主人公・蒔野聡史（福山）が、パリの通信社で働くジャーナリスト・小峰洋子（石田）に婚約者がいることを知りながらも、引かれ合い愛を告げるが、2人の間に思わぬ障害が生じ、決定的なすれ違いが起こる切なくも美しい愛の物語。

　この日は、石田、伊勢谷友介、桜井ユキ、西谷弘監督も登壇した。