女優の綾瀬はるか、大竹しのぶ、俳優の役所広司、生田斗真、歌舞伎俳優の中村獅童らが、2019年にNHKで放送される宮藤官九郎氏脚本の大河ドラマの『いだてん〜東京オリムピック噺（ばなし）〜』に出演することが1日、同局から発表された。

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　『いだてん』は、歌舞伎俳優の中村勘九郎が前半、俳優の阿部サダヲが後半の主役をリレーする形で展開。中村は“オリンピックに初参加した男”金栗四三（かなくり・しそう）、阿部は“オリンピックを呼んだ男”田畑政治（たばた・まさじ）を演じ、1912年「ストックホルム」から、36年「ベルリン」、64年「東京」までの3大会を中心に、“知られざるオリンピックの歴史”と激動の52年間を描く。

　勘九郎演じる金栗四三の養母・池部幾江を大竹、兄・金栗実次を獅童、妻・春野スヤを綾瀬、金栗四三の恩師・嘉納治五郎を役所、盟友・三島弥彦を生田が演じる。同局で行われた会見に出席した綾瀬は「大河ドラマで宮藤勘九郎さんの脚本ということで非常にワクワクしています。撮影が今から楽しみでなりません。以前、大河ドラマに出演させていただいたときに、あさの入り時間が職員さんと同じ時間で自分もNHKの社員になったような気分で、いつも通うのが楽しみでした」と語った。

　そのほか、三島家に仕える女中・シマを杉咲花、日本初のオリンピック予選には金栗と共にマラソン競技に参加する東京高等師範学校の後輩・野口源三郎を永山絢斗、東京高等師範学校の同級生・美川秀信を勝地涼、ストックホルムオリンピック 日本選手団監督・大森兵蔵を竹野内豊、その妻、安仁子をシャーロット・ケイト・フォックス、東京高等師範学校の教授・永井道明を杉本哲太、助教授・可児徳（かにいさお）を古舘寛治、東京・大塚の足袋屋の店主・黒坂辛作をピエール瀧が、それぞれ務める。

　音楽はNHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』（2013年4月〜）の音楽を手がけた作曲者・大友良英氏が担当。

　「日本が初めてオリンピックに参加した頃のことを調べれば調べるほど面白くて面白くて」という大友氏は「『もう、この音楽は、お調子もんのわたしがやるしかない。ぜひわたしに任せてください！』と思わず、名指しされたと同時に思いっきり手をあげてしまいました！　さてさて、どんな音楽になることやら、大河史上類のないくらいの奇作迷作になるかはたまた大傑作になるかは、始まってからのお楽しみにということで！」とメッセージ。

　制作統括の訓覇圭氏は「いよいよ晴れの日を迎えました。オリンピックに例えれば、代表選手決定！といったところでしょうか。超一流の、強く美しく、才能あふれる、個性豊かなプレイヤーたちの夢の競演…まさにオリンピックの物語にふさわしい豪華キャストの皆さんにお集まりいただくことが出来ました」と自信をのぞかせ「今回は、前半の主人公・金栗四三ゆかりの人々の発表です。後半の主人公・田畑政治や古今亭志ん生をとりまくキャストにもご期待ください！」と呼びかけいている。

以下、会見登壇者のコメント

綾瀬はるか「大河ドラマで宮藤勘九郎さんの脚本ということで非常にワクワクしています。撮影が今から楽しみでなりません。以前、大河ドラマに出演させていただいたときに、あさの入り時間が職員さんと同じ時間で自分もNHKの社員になったような気分で、いつも通うのが楽しみでした」

生田斗真「こうやって大河ドラマの制作発表に立たせていただいて、本当に代表選手に選ばれたような気持ちでいます。脚本の宮藤官九郎さんとは映画とか、舞台とか、ドラマとか一緒に作ってきた。いつも裸にさせられる。今回も裸になる予定がございます。お茶の間のみなさんに恥ずかしくない体作りを目指したい」

杉咲花「きのう、緊張からか肌が突然、肌がボコボコしてびっくりした。でも、撮影が楽しみ。素晴らしい先輩方とご一緒させていただけることを幸せに思っています」

永山絢斗「まだ、本も読めていないんですけど、とにかくワクワクしています。宮藤さんは何度か、ご一緒させていただいたんですけど、いつも、とんでもない役を振ってくる。それも楽しみ。いつも僕が落ちているときに宮藤さんと仕事をすることが多い。現場で、どんでもない役をやって、やけくそになって一緒に、また大きくなるということがある。今回、すごく楽しみにしています」

勝地涼「美川さんは、金栗四三さんの幼なじみで一緒に東京に行くんですけど、すぐに堕落していったりするダメなところもある。金栗さんの日記の中に美川さんが出てくるときは、だいたい歓楽街で遊んだ話。そういうダメな部分も愛してもらえるように一生懸命やりたいと思います」

竹野内豊「大河ドラマに出演させていただくのは17年ぶりになります。明治時代に国際結婚をして日本にオリンピックを導いた一人の大森兵蔵を演じさせていただきます。今、思うと非常に先を行っていた人なんじゃないかなと思います。その辺りも表現できたら。オリンピック前年に放送ということで、とにかく楽しんでいきたい」

シャーロット・ケイト・フォックス「またNHKでお仕事できてうれしいです。俳優の皆さん、クドカンさん、監督さん、スタッフの皆さん、ご一緒できて本当に光栄です。私の大好きな日本でやるオリンピック、パラリンピックを応援するドラマとなるでしょう。そして、このドラマが日本と世界に届くことを楽しみにしています。日本のみなさま、愛と勇気をくれて心から愛しています」

ピエール瀧「またしても大河の現場にちゃっかり潜り込んでいます。足袋屋を営んでいる役です。金栗さんのためにマラソン足袋を一緒に作っていく役どころとなります。マラソン用の履物を開発する…、初めて聞く設定じゃないな。なぜ2作続けてマラソンの履物を開発しなくちゃいけないんだと思うところもある（笑）」

古舘寛治「すごいメンバーが座っている中で『あいつだけ見覚えないな』っていう心の声が聞こえてくる。ヒゲを生やしているときは気付いてくれる方も多い古舘寛治です。必ず面白いものになると思う」

杉本哲太「肋木を日本に普及させた。肋木は体育館の側面にある木のあれです。僕はただのタオル掛けだと思っていたんですけど大変なものだということを、この作品を通して知った。その肋木をこの作品で広めていきたい。ミスター肋木と言われるぐらいまで頑張る。きょうの衣装も肋木をイメージしました」

大竹しのぶ「絶対に出たいと自分から立候補して、きょうを迎えることができて、すごくうれしい。すてきな、ちょっと変わった不思議なみんなと一緒にできるのがすごくうれしい。私は熊本が多いので、なかなか会えないのかな…」

役所広司「宮藤さんの台本は本当に面白い。すごく楽しみです。長い間、仕事するのが楽しみ。僕もウン十年前に、このNHKのドラマで拾ってもらってから、まだ役者をできている。NHKに帰ってくるのが楽しみでした」

中村勘九郎「さすが大河という感じ。豪華な皆さんと楽しく撮影ができると思います。（金栗は）東京に出て高等師範学校に通うわけですが、それが実家の真裏。文京区も共に盛り上がってくれれば」

阿部サダヲ「大河ドラマ楽しそうだなってキャストの方を見て思うし、早く一緒にお芝居したい」