コント日本一を決める『キングオブコント2014』(以下KOC)で2810組の頂点に立ち、7代目王者の座を掴んだお笑いコンビ・シソンヌ。KOCから1ヶ月が経った今、優勝特需による露出増加は期待したほどないようだが「歴代のチャンピオンを見ていても“激売れ”はない」「優勝したあと売れなくてもそんなにつらくない」と冷静に現実を受け止めている。
シソンヌは青森県出身のじろう(36)と静岡県出身の長谷川忍(36)が2006年に結成。シティボーイズに憧れ、役者を目指して上京したじろうが作るネタにはお笑い界以外からも評価が高く、ドラマや舞台など活動の場を広げている“演技派”コンビだ。
優勝前と比べて仕事量は増えたというが、まだ爆発的なブレイクは果たせていない。じろうは「KOCは優勝しても売れないっていうのがずっとある。歴代のチャンピオンを見ていても“激売れ”はないと思うので、優勝してもつらい大会なのかなって思っていた。実際(テレビに)呼ばれないけれど、優勝したときの気持ちよさは残っているので、そのあと売れなくてもそんなにつらくない。一生のいい思い出になりますし、細々と食えれば」と淡々と心境を話す。
じろうの言葉を頷きながら聞いていた長谷川は「優勝したら売れてやるぞっていう期待はみんな持っているし、僕もありました。一個扉が開くので、そこからどうこじ開けるか。その隙間から何とかしようって思っている」と前を向いたが、じろうは「僕はもう閉めちゃったんですけれど」とやっぱり後ろ向きの姿勢を見せる。
それでも、休みは月1回ある程度という働きぶりで、じろうが「週に2回は休みが欲しいし、仕事は1日1個がいい。ボーっとしているか、楽屋でみんなとしゃべる時間がほしい」と王者らしい疲れを見せれば、長谷川は「今の状態は『THE MANZAI』が出てきたら終わると思う。そっちのほうがテレビに出ているパターンが多いし、古いチャンピオンより新しいほうが目立ちますからね」と自虐気味に話す。
長谷川の言葉通り、演技派のそろうKOC王者より、ハマカーンやウーマンラッシュアワーなど、年末に行われる『THE MANZAI』歴代王者のほうがテレビで見かける機会が多い。
その理由について、長谷川は「コント師はトークが苦手な人が多い。漫才の人は普段からしゃべっているので上手な人が多いけれど、コント師は選択肢が狭まってきている」と分析すると、それぞれKOCへの思いを熱弁する。
「コントをしている人たちには、KOCしかかけるものがない。今はネタ番組もないですし、何をしてどうテレビに出ればいいのかわからないので、面白い4分のネタを作って優勝するしか道が見えていない。でも、僕はここで面白かった人が一番じゃないと思います。4分という縛りのなかで面白いことを出来た人たちっていうだけなので、縛られすぎるとKOCが終わったときにつらいと思う」(じろう)
「大勢の人にネタを見てもらうチャンスがKOCくらいしかないので、コント師にとってはやっぱり大事な大会。どう世間に出ていくかの大きなきっかけになるから皆頑張っているし、コント師にとってはKOCだけが消えない選択肢なので、そこにかけてやっている」(長谷川)
そこまでの思いをもって臨んだ決勝大会だが、じろうは「優勝はうれしかったけれど、決勝にいけたほうがうれしかった。そっちのほうがよっぽど泣きそうになりました」と本音を吐露。長谷川も「僕もそっちのほうがテンション上がって鳥肌立ちました。決勝いってネタやってインパクト残したい。それでライブのお客さん増えてっていう段階の一つだと思っていたのに、今回運のいいことに決勝、優勝っていう階段を2回のれちゃった」と同調し、思ってもいなかったという優勝を現在もどこか客観的に捉えているようだ。
そんな二人へ現状の打開策を練っているかと聞けば、「この状況はそこまで不満でもない。きた仕事一つひとつ丁寧にこなして次につながればいいなと。そんなにガッツリ行くタイプではない」(長谷川)、「今まで通りにやりたいことをやって、声をかけてもらった仕事は一生懸命やるスタンスでいいと思っているし、休みが好きなのでもうちょっと休みが欲しいくらい」(じろう)とお互い信念を持ちつつ、マイペースに受け止めている。
今後は12月24日にKOCの模様や舞台裏を収録したDVDが発売されるほか、ファイナリストたちが出演する『キングオブコントLIVE〜決勝で見られなかったネタSP〜』を来年1月9日に大阪・なんばグランド花月、16日に東京・ルミネtheよしもとで開催。1月28日からは「1万人呼ぶのが目標」という『シソンヌライブ「trois」』を東京・赤坂RED/THEATERで行う。
ライブで作・演出も担当するじろうは「いろんなジャンルのコントができるっていうのが僕らの秀でているところ。来てもらえたら、てめーらの価値感ぶちこわしてやるぞっていうくらい」とライブへの自信から語気を強めると、長谷川も「いろんな演劇の舞台を見に行ったときの衝撃覚えているので、僕らもそれくらいのものをやりたい」と“演技派”コンビならではのこだわりも見せていた。
シソンヌは青森県出身のじろう(36)と静岡県出身の長谷川忍(36)が2006年に結成。シティボーイズに憧れ、役者を目指して上京したじろうが作るネタにはお笑い界以外からも評価が高く、ドラマや舞台など活動の場を広げている“演技派”コンビだ。
優勝前と比べて仕事量は増えたというが、まだ爆発的なブレイクは果たせていない。じろうは「KOCは優勝しても売れないっていうのがずっとある。歴代のチャンピオンを見ていても“激売れ”はないと思うので、優勝してもつらい大会なのかなって思っていた。実際(テレビに)呼ばれないけれど、優勝したときの気持ちよさは残っているので、そのあと売れなくてもそんなにつらくない。一生のいい思い出になりますし、細々と食えれば」と淡々と心境を話す。
じろうの言葉を頷きながら聞いていた長谷川は「優勝したら売れてやるぞっていう期待はみんな持っているし、僕もありました。一個扉が開くので、そこからどうこじ開けるか。その隙間から何とかしようって思っている」と前を向いたが、じろうは「僕はもう閉めちゃったんですけれど」とやっぱり後ろ向きの姿勢を見せる。
それでも、休みは月1回ある程度という働きぶりで、じろうが「週に2回は休みが欲しいし、仕事は1日1個がいい。ボーっとしているか、楽屋でみんなとしゃべる時間がほしい」と王者らしい疲れを見せれば、長谷川は「今の状態は『THE MANZAI』が出てきたら終わると思う。そっちのほうがテレビに出ているパターンが多いし、古いチャンピオンより新しいほうが目立ちますからね」と自虐気味に話す。
長谷川の言葉通り、演技派のそろうKOC王者より、ハマカーンやウーマンラッシュアワーなど、年末に行われる『THE MANZAI』歴代王者のほうがテレビで見かける機会が多い。
その理由について、長谷川は「コント師はトークが苦手な人が多い。漫才の人は普段からしゃべっているので上手な人が多いけれど、コント師は選択肢が狭まってきている」と分析すると、それぞれKOCへの思いを熱弁する。
「コントをしている人たちには、KOCしかかけるものがない。今はネタ番組もないですし、何をしてどうテレビに出ればいいのかわからないので、面白い4分のネタを作って優勝するしか道が見えていない。でも、僕はここで面白かった人が一番じゃないと思います。4分という縛りのなかで面白いことを出来た人たちっていうだけなので、縛られすぎるとKOCが終わったときにつらいと思う」(じろう)
「大勢の人にネタを見てもらうチャンスがKOCくらいしかないので、コント師にとってはやっぱり大事な大会。どう世間に出ていくかの大きなきっかけになるから皆頑張っているし、コント師にとってはKOCだけが消えない選択肢なので、そこにかけてやっている」(長谷川)
そこまでの思いをもって臨んだ決勝大会だが、じろうは「優勝はうれしかったけれど、決勝にいけたほうがうれしかった。そっちのほうがよっぽど泣きそうになりました」と本音を吐露。長谷川も「僕もそっちのほうがテンション上がって鳥肌立ちました。決勝いってネタやってインパクト残したい。それでライブのお客さん増えてっていう段階の一つだと思っていたのに、今回運のいいことに決勝、優勝っていう階段を2回のれちゃった」と同調し、思ってもいなかったという優勝を現在もどこか客観的に捉えているようだ。
そんな二人へ現状の打開策を練っているかと聞けば、「この状況はそこまで不満でもない。きた仕事一つひとつ丁寧にこなして次につながればいいなと。そんなにガッツリ行くタイプではない」(長谷川)、「今まで通りにやりたいことをやって、声をかけてもらった仕事は一生懸命やるスタンスでいいと思っているし、休みが好きなのでもうちょっと休みが欲しいくらい」(じろう)とお互い信念を持ちつつ、マイペースに受け止めている。
今後は12月24日にKOCの模様や舞台裏を収録したDVDが発売されるほか、ファイナリストたちが出演する『キングオブコントLIVE〜決勝で見られなかったネタSP〜』を来年1月9日に大阪・なんばグランド花月、16日に東京・ルミネtheよしもとで開催。1月28日からは「1万人呼ぶのが目標」という『シソンヌライブ「trois」』を東京・赤坂RED/THEATERで行う。
ライブで作・演出も担当するじろうは「いろんなジャンルのコントができるっていうのが僕らの秀でているところ。来てもらえたら、てめーらの価値感ぶちこわしてやるぞっていうくらい」とライブへの自信から語気を強めると、長谷川も「いろんな演劇の舞台を見に行ったときの衝撃覚えているので、僕らもそれくらいのものをやりたい」と“演技派”コンビならではのこだわりも見せていた。
コメントする・見る
2014/11/22