19日に亡くなった俳優・原田芳雄さん（享年71）の通夜が21日、東京・青山葬儀所でしめやかに営まれ、SMAPの中居正広、木村拓哉、香取慎吾、女優・上戸彩ら各界著名人約1200人が参列した。若松孝二監督は、原田さんの最後の公の場となった11日の主演映画『大鹿村騒動記』完成披露試写会を振り返り「普通の俳優はかっこいい顔、昔のままの顔を見せたいって、やせたあの顔では出てこないでしょう。お客さんに『ありがとう』って気持ちを伝えたかったんじゃないかな。最高の役者じゃないでしょうか」と故人を偲んだ。以下は会見に応じた主な参列者のコメント。

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内田裕也
「笑っちゃうほど演技がうまかった。よく松田優作さんと原田さんと3人で映画の話やブルースの話をしていた。原田さんとは同い年だけど、先に逝かれちゃったね。60代は難しいことをやってて、70代になったら落ち着いて安定してきて、素晴らしい仕事をしていた時だったのに、残念。今日はバーボンを1本持ってきたよ。言葉はいらないからさ。原田さん、どうぞ安らかに休んでください。俺はもう少し頑張るよ。ロックンロール」

熊谷真実
「（松田）龍平、翔太、妹家族を親戚のようにお付き合いしてくださってありがとうとお伝えしてきた。（松田）優作さんが尊敬していた方だったので、私も同じくらい尊敬してました。原田さんからはファンキー姉ちゃんと呼ばれてました。明るくて優しくて温かくて、松田家を親戚のように思ってくれました」

地井武男
「残念です。俳優になる前から一緒でしたし。戦友を無くしたイメージ。昔は互いに貧乏でね。俺、500円貸してるんだよ。まだ返してもらってない。いつになったら返してもらえるのかな。映画一筋の人だった。映画を本当に愛していた。そのうち僕もいくから。その時は映画の話に乗ってくれよ」

豊原功補
「一番最後に会ったのは『座頭市 THE LAST』って映画の完成披露のとき。とってもお元気で、また一緒にやりたいねって言ってくださった。また同じ映画に出られるように手を合わせてきました。俳優として生きる力をいただいたので、本当にありがとうございましたと伝えました」

パパイヤ鈴木
「ドラマの撮影でご一緒させていただいて、ご飯を一緒に食べたりしました。見た目はおっかないけど優しい人。芝居のことを教えていただきたかったけど、『そんなの自分で（考えて）やるんだよ』って感じの方でした。思い出すのは眠そうな酔っ払った顔。一番嬉しかったのは、『みんなうちで飲んだり食べたりするからお前も来いよ』って言われたこと」

原田美枝子
「去年、TBSの『新参者』でお会いしたのが最後でした。つくづく思ったのは、ギリギリまで現役でい続けて、最期を主演で終えたのはお見事。寂しいんですけどね。でも、かっこい大先輩でした」

松本明子
「仕事にストイックで、芝居一筋の素晴らしい役者さんでした。収録の合間は気さくで優しい懐の深い人。9年前に共演したドラマで、12歳だったAKB48の大島優子ちゃんと遊んでいた。子煩悩な方だなと思った。亡くなって寂しくなる。厳しくもあり優しい人でした」

未唯 mie（ピンク・レディー）
「私の初出演の映画『水のないプール』でご一緒したときに『僕は未唯ちゃんみたいな頑張る子が好きなんだよね』って言ってくださいました。芯の強い、気骨のある貴重な俳優さんで、人としてのブルースを感じるかっこよくて素敵な方。長男の喧太さんがピンク･レディーのコンサートツアーに喧太くんが入ってくれてて、ちょっと具合が悪いとは聞いていた。近々お見舞いに行かせてねって言ってたばかりだったのに、お別れが言えなかった」

若松孝二監督
「もう一度一緒に撮ろうって言ってたんだけど、先に逝ってしまった。普段は飲んで馬鹿な話をしたり映画の話をしたりするんだけど、クランクインしたら一切喋らない人だった。今度もそういう意味ではお客さんに『ありがとう』って気持ちを伝えたかったんじゃないかな。普通の俳優はかっこいい顔、昔のままの顔を見せたいって痩せたあの顔では出てこないでしょう。最高の役者じゃないでしょうか」

　そのほか石田純一、石橋蓮司、上戸彩、江口洋介、勝村政信、香取慎吾、吉川晃司、木村拓哉、阪本順治監督、佐藤浩市、杉本哲太、妻夫木聡、中居正広、中村獅童、夏木マリ、西田敏行、ベッキー、松岡昌宏、松本潤、松山ケンイチ、宮沢りえ、桃井かおり、森高千里、役所広司、YOUらが参列した。