見た目はオッケー!
BMWのニューモデル「X2」に試乗。メーカーが「スポーツ・アクティビティー・クーペ(SAC)」と呼ぶスタイリッシュなSUVに、“駆けぬける歓び”は備わっているのか!? 「BMW 320d」を足にする清水草一がチェックした。
ついに出たハンサム系コンパクトBMW
BMWのコンパクトモデルのスタイリングに、どうにも不満を感じていた。
「1シリーズ」は初代から猛烈に不格好だったし、初代「X1」もいまひとつ質感が足りなかった。それぞれ第2世代に移行しても、どこかわざとカッコ悪くしているように感じてしまう。BMWというブランドだけで、なんとかなってしまっているのは確かですが。
「2シリーズ」の「クーペ」は、保守派のカーマニアにはそれなりに好評だが、それでも「3シリーズ」や「4シリーズ」と見比べると、大きく落ちる。2シリーズの「アクティブツアラー/グランツアラー」にいたっては、まるでカピバラ。
BMWって、こんなにもコンパクトカーのスタイリングが苦手だったのか? サイズ的には、昔の3シリーズより大きいんだから、「E30」みたいなシンプルで美しい造形にしてくれればそれでいいのに。
現在、現行型の320dに乗る私には、個人的な野心がある。いつかもう少し小さくて、取り回しがラクなBMWに乗り換えたいというものだ。できればFFのディーゼルに。
BMWのFFモデルは、いまやFRよりも走りがいい(断言)。それでエンジンがディーゼルなら言うことない。「BMWはFRの直6に限る」なんて時代は遠くになりにけり。BMWはFFベースの直4ディーゼルに限る。
ただし、カッコよくないと困る。やっぱりクルマは見た目が第一。なにしろBMWだし。
現状、「FFベースの直4ディーゼル」だと、「118d」や「218dアクティブツアラー」「X1 xDrive18d」などが候補になるが、どれもカッコがストライクゾーン外だ。結局ルックス的に欲しくなるのは、3シリーズや4シリーズで、SUV(BMWはSAVとかSACと呼ぶらしいけど無視)なら「X4」くらい。ダウンサイジング化の夢は遠かった。
が、ついにというかようやくというか、有力候補が現れた。X2です。...