限定車好きにはたまらない
世界一周ヨットレース「ボルボ・オーシャンレース」をモチーフにした限定車「V90クロスカントリー オーシャンレースエディション」に試乗。日本には15台のみが導入される“レア”なモデルは、悠然とした身のこなしを見せるプレミアムな一台に仕上がっていた。
ヨットレース開催の年にだけ登場
ボルボの「オーシャンレースエディション」に乗るのは久しぶりだなあと思いながら試乗車に対面して驚いた。白いではないか。これまでに乗ったオーシャンレースエディションは、みんな青いボディーカラーだったはずである。「オーシャンブルーパール」「オーシャンブルーメタリック」という限定色を使い、大海原をイメージさせていたのだ。どういう心境の変化なのか、今回の特別仕様車は「クリスタルホワイトパール」ということになったらしい。
前回試乗したのは2012年の秋。クルマは「XC70オーシャンレースエディション」だった。「XC70 T6 AWD」をベースにした特別限定車で、3リッター直6ターボエンジンを搭載していた。今では直4オンリーとなったボルボだが、ほんの少し前までずいぶん勇ましいパワーユニットを扱っていたのだ。
その前に乗ったのは2005年。能登半島の千里浜なぎさハイウェイで、「V70オーシャンレースリミテッド」「XC70オーシャンレースリミテッド」「XC90オーシャンレースリミテッド」の3台に乗った。V70では「102万円相当の装備を付けて41万円高」というのが売り文句となっていて、お買い得モデルという意味合いが強かったようだ。
残念ながら試乗はできなかったのだが、2002年には「V70XCオーシャンリミテッド」、2008年には「XC70オーシャンレースエディション」、2015年には「V40オーシャンレースエディション」が発売されている。とびとびになっているのは、世界を一周するヨット競技のボルボ・オーシャンレースの開催を記念した特別仕様車だから。1973年に始まったレースで2001-2002年シーズンからボルボがオーガナイズすることになった。それ以来、レースが行われる年に限定車を作るのが習わしとなっている。...