若さがあふれてる
ボルボが初めて手がけたプレミアムコンパクトSUV「XC40」とは、どんなクルマなのか。装備満載の限定車「XC40 T5 AWD R-DESIGN ファーストエディション」に試乗して、その仕上がりを確かめた。
そんなに小さいわけじゃない
ボルボ初のコンパクトSUVが、XC40である。2017年10月にミドルサイズの「XC60」が国内導入されてから、半年もたたずにもっと小さいのが出た。最近のボルボの多産ぶりはびっくりだが、まちがいなくSUVが“来ている”いま、「ボルボの小さいSUV」はアクセス数が多そうだ。
だが、試乗会場で初めて見たXC40は、そんなに小さくなかった。たしかに4425mmの全長はXC60より265mm短いが、1875mmの全幅は25mm小さいだけ。1660mmの全高は同寸である。全長を短くしたために、むしろワイドさと背の高さのほうが強調されている。しかしそれもボルボの狙いだろう。
「XC90」とXC60はサイズの柔軟性を持つSPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー)を共用するのに対して、XC40はCMA(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)と呼ばれる新しいプラットフォームを初採用する。ユニークな複合素材の横置きリーフスプリングを使うリアサスペンションは、すべてコイルスプリングのマルチリンク式に変わり、フロントもダブルウイッシュボーンからマクファーソンストラットに改められた。「XC60の弟」ではないと主張するゆえんはこうした中身にもある。
一方、パワートレインはすでにおなじみの直噴ガソリン2リッター4気筒ターボ+8段ATで、エンジンは190psと252psの2チューンが用意される。今回試乗したのは、T5 AWD R-DESIGNのファーストエディション(559万円)。最もパワフルでスポーティーなグレードに、通常はオプションとなるガラスサンルーフや電動テールゲート、20インチホイールなどを加えた、いわば発売記念高付加価値モデルである。...