スポーツしすぎてる
エモーショナルな走りをテーマに掲げ、新たなプラットフォームを基に開発された新型「レクサスLS」。ハイブリッドのスポーティーモデルに乗ってみると、トヨタがこのクルマに込めた並々ならぬ意欲が伝わってきた。
オッサンくささを徹底排除
今度のLSはどうなのか? と真剣に考えている人は、たぶんそんなに多くはないだろう。すでに国産最高級セダンとしてのブランド力は完璧に光り輝いているので、買う人は自動的に買うし、買わない人は買わない。外野の評価なんかほとんど関係ない。
なにせ日本の最高峰だから、カーマニア的には気になるが、「なんか乗り心地が硬いらしいよ」とか、「相変わらずデザインがな〜」とか、勝手なことを言っておしまいだ。カスタマーさまとは無縁の独り言である。
ただ、この試乗記を読んでくださる方の多くは、そんなカーマニアが大部分……である気もする。そこで今回は当方も、買わないけどカーマニアなのでLSに興味がある、という立場で、「LS500h“Fスポーツ”」に乗った率直な感想を記してみたい。
まずデザインだが、かなり攻めている。攻めの方向はひたすら“スポーティー”の文字。今度のLSは見た目からしてオッサンくささを完璧に排除したる! というトヨタの意欲がビンビン感じられる。平べったく見えるクーペ的フォルムをはじめ、ハッチバックっぽくなだからにラウンドしているリアピラー、攻撃的なフロントフェイス等々。先代LSと並べたらその差は歴然、ターゲットユーザーを10歳くらい若返らせた雰囲気だ。...