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ハイライトは夜間。暗闇に人が輝く大國魂神社「くらやみ祭」


桜に次ぐ春の楽しみ、ゴールデンウィーク。各地で沸き立つ祭事に、心の踊る期間です。その多くは昼間の開催ですが、夜間を中心とするお祭りが都内にあることをご存知でしょうか。ここでは、新宿より電車で30分弱、東京都府中市で開催される大祭「くらやみ祭」をご紹介します。

武蔵国の総社「大國魂神社」

写真:タケモト スグル

古くは武蔵国(むさしのくに)の国府、武蔵国庁に隣接する地に「大國魂神社(おおにくたまじんじゃ)」はあります。今日でいう東京都府中市、京王電鉄 府中駅近辺です。

写真:タケモト スグル

年中人が集まる神社で、1月 初太鼓打初式祭、2月 節分祭、7月 すもも祭り、8月 八朔相撲祭(はっさくすもう)、 9月 秋季祭くり祭り、11月 酉の市(とりのいち)など、絶え間なくイベントが開催されています。中でも毎年5月5日前後で開催される「くらやみ祭」は、武蔵国(※)をあげて行う盛大なお祭りです。

写真:タケモト スグル

※ 武蔵国:大化改新の国郡制施行にはじまる旧国名。現在の東京都、埼玉県、神奈川県東部の範囲に広がる。

伝統と高い格式「くらやみ祭」

くらやみ祭は、武蔵国の国府祭(こくふさい)を起源とする、伝統と格式のある例大祭です。武蔵国各地に点在する6つのお宮の神輿が、総社である大國魂神社に集います。現在は府中市のお祭りとして認識されていますが、本来は武蔵国をあげてのお祭りです。

写真:タケモト スグル

くらやみ祭の名前の由来は、その名の通り「暗闇」で、かつては街明かりを消した深夜に行われていました。地元の方曰く、明かりをつけたら喧嘩になった時代もあったそうです。現在でも変わらず夜間に行われますが、明かりは色とりどりに照らされています。

写真:タケモト スグル

暗闇に輝く人々の姿が一番の見どころです。

写真:タケモト スグル

必見!「競馬式(こまくらべ)」「府中囃子(ふちゅうばやし)」

府中と言えば? 競馬ファンにとっては「府中競馬場(東京競馬場)」でしょう。特に5月はG1レースが毎週のように開催され、毎度10万にも及ぶファンが来場します。この期間は、祭りに競馬にと府中が大盛り上がりする時期です。
その府中を彷彿させる儀式が くらやみ祭にはあります。「競馬式(こまくらべ)」です。朝廷へ献上する馬を当地で検閲していた事に由来する儀式で、1000年以上の伝統があります。競馬と違い全力疾走をするわけではありませんが、夜間の道路を馬が駆ける姿は美しいものです。2016年にはJRAの元ジョッキー 岡部幸雄騎手が騎乗するというサービス(?)もありました。

写真:タケモト スグル

更なる府中ならではの儀式と言えば、「府中囃子(ふちゅうばやし)」でしょう。府中駅前のけやき並木に山車が集い、笛・太鼓の音色に酔うかのごとく子どもが踊ります。おかめ、ひょっとこ、天狐(てんこ)の掛け合う姿はまるで漫才です。

写真:タケモト スグル

硬い面が表情豊かに泣き笑います。子どもたちから人生の喜怒哀楽を教わって下さい。

写真:タケモト スグル

ハイライト「神輿渡御(おいで)・神輿還御(おかえり)」

5月3日の府中囃子・競馬式、そして5月4日の万灯大会(まんどうたいかい)・太鼓饗宴・山車巡行と見どころが進み、遂にハイライトが訪れます。「おいで」と呼ばれる「神輿渡御(みこしとぎょ)」と、「おかえり」と呼ばれる「神輿還御(みこしかんぎょ)」です。

写真:タケモト スグル

5月5日18:00、8基の神輿が神社本殿から発御(はつぎょ)し御旅所(おたびしょ:神の宿泊する場所)へ渡御、明くる5月6日の午前4:00、御旅所より本殿へ還御します。

写真:タケモト スグル

担ぎ手の悲痛でご満悦な表情と、暗闇を照らす太鼓の音。見どころです。

写真:タケモト スグル

くらやみ祭の撮影方法

まずは、今回の主な撮影データをみてみましょう。
カメラ:Nikon D500
レンズ:AF-S DX 18-300mm f3.5-5.6G
モード:A(絞り優先)
絞り:f6.3
シャッター速度:1/250〜1/640
感度:ISO25600(スピードライト不使用)
ポイントは非常に高い感度です。お祭りの撮り方は様々で、ブレた写真での動感の演出や、スピードライトでの空気感の演出などがありますが、今回は、スピードライトなしにブレも抑えるという方法を採りました。この方法では、超高感度設定でもノイズが抑えられるカメラが必要となります。
別の策として、高価なレンズを用いて絞りをf2.8などにし、感度を抑える撮影方法もありますが、その場合は背景のボケが大きくなり、奥行きに神経を感じにくくなります。なので、レンズよりもカメラの性能重視です。

写真:タケモト スグル

撮影スポットについては、特筆すべき場所はなく、神社近辺で空いている場所があれば撮ることができます。

写真:タケモト スグル

対して、時間帯には狙い目ありです。オススメは5月6日の4:00開始の「神輿還御」。現地宿泊組のみが集まる時間なので、混み合わぬ中での撮影が可能です。府中の宿で一夜を過ごし、未明の撮影に備えましょう。
祭りに輝く人々の姿をご覧下さい。

写真:タケモト スグル

大國魂神社「くらやみ祭」の基本情報

所在地:東京都府中市宮町3-1
電話番号:042-362-2130
アクセス:京王線府中駅、JR武蔵野線・南武線府中本町駅より徒歩5分
くらやみ祭の主な見所の期間:5月3日〜5月6日
2017年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

■関連MEMO
府中市 H.P.「くらやみ祭り」
https://www.city.fuchu.tokyo.jp/bunka/ibento/kurashi/kurayamimaturi.html
大國魂神社 H.P.
https://www.ookunitamajinja.or.jp/
府中観光協会
http://www.kankou-fuchu.com/
東京観光公式サイト「くらやみ祭り」
http://www.gotokyo.org/jp/kanko/fuchu/event/kurayamimaturi.html

【LINEトラベルjp・ナビゲーター】
タケモト スグル

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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