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都心から50分・海老名市で目久尻川の河童伝説をめぐろう


新宿から電車で約50分、ベッドタウンとして注目を集める神奈川県海老名市。駅前にはViNA WALKやららぽーと海老名などの商業施設が立ち並び近代的な印象です。とても河童(かっぱ)伝説がある場所には思えませんが、少し離れると豊かな自然が残されています。
伝説が残されているのは海老名市を流れる目久尻川(めくじりがわ)。今回は川の名前の由来にもなった河童伝説と伝説を感じられるスポットをご案内します。

目久尻川の名前の由来にもなった河童伝説

写真:すがた もえ子

昔むかし、いつのころからか海老名市を流れる目久尻川(めくじりがわ)に河童(かっぱ)が住みつきました。目久尻川の河童はしだいに数を増やし、食料不足となってしまいました。そのため、河童たちは夜になると川の近くの農作物を盗むようになりました。始めのころは隠れて盗み食いをしていたものの、やがて手当たり次第に田畑を荒らすようになりました。
しだいに河童による農作物の被害は拡大し、村人たちも頭を悩ますようになったところで、田畑を荒らしているのは河童の仕業だということがわかりました。怒った村人たちは手に手に鎌などを持ち、河童を退治するために目久尻川へと向かいました。
村人たちは次々に河童たちをとらえ、最後まであばれていた河童の親分も取り押さえることに成功。処刑のさいには親分を川のほとりの砂の上に引き据えて、今までの恨みをこめて河童の目を刃物でくじり取り(えぐり)ました。この河童の目を「くじり取った」というところから、川へ目久尻川という名前がつけられたというのが、目久尻川の名前のひとつだといわれています。

川辺に立つ河童像

写真:すがた もえ子

伝説では河童の目をえぐったという怖い話でしたが、現在目久尻川の付近に設置されている河童の像は、とても可愛らしいものです。楕円形の囲みは水面をかたどっています。

写真:すがた もえ子

橋のたもとには3匹の河童たちの姿が。水面から半身をのぞかせている河童、石の上で膝をかかえた河童と、その前で寝そべる河童と、どの河童像も個性豊かです。
<基本情報>
住所:神奈川県綾瀬市小園 小園橋のたもと
海老名駅からのアクセス:車/県道406号線 経由で約10分、徒歩/県道40号線 経由で約25分

地元の人に愛される河童たち

写真:すがた もえ子

さきほどの河童像からさらに15分ほど歩いた場所にあるのが、伊勢下村橋(いせしもむらばし)の欄干の河童像です。まるで挨拶をするかのように片手を上げた、愛嬌のある河童像です。河童像は橋の両端に1体ずつ建てられています。
この河童像は近所の方によってかわいいお洋服が着せられていて、とても怖い伝説のもとになった河童には見えません。2対の河童像に着せられているお洋服は、季節ごとに着せ替えられています。服装は2対おそろいのこともあれば、別々の服装の場合もあります。今回はどんなお洋服を着せてもらっているのか、という楽しみかたもできますね。地元の方に愛され、大事にしてもらっているのがわかりますね。

写真:すがた もえ子

こちらは橋にも河童の姿が描かれています。よく車の通る場所なので、見学や撮影のさいには気を付けてください。
<基本情報>
住所:神奈川県海老名市国分南2丁目44-2 伊勢下村橋
海老名駅からのアクセス:車/約10分、徒歩/約25分
小園橋からのアクセス:車/5分、徒歩15分

目久尻川沿いで伝説をめぐろう

都心からさほど離れていない場所でも、不思議な伝説が残っている場所がたくさんあります。海老名市の由来のひとつには、昔この場所がまだ海だったころに巨大な海老が昔住んでいた場所だから、といういいつたえもあります。身近な場所の伝説をめぐるのも面白いですよね。
目久尻川に沿って歩いていると、川の音はもちろん、鳥や植物などに囲まれて、リラックスしながら歩くことができます。今回ご紹介した海老名市の河童伝説は、徒歩で歩くとかなりの距離。ちょっとウォーキングをするつもりで楽しんでください。

■関連MEMO
海老名市
http://www.city.ebina.kanagawa.jp

【トラベルjpナビゲーター】
すがた もえ子

提供元:トラベルjp 旅行ガイド

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