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普遍的な人気誇る“ドッキリ番組” 自主規制やコンプライアンスを乗り越えて脈々と受け継がれる民放各局の系譜
ドッキリ番組を取り巻く環境の変化 制作側が迫られるコンプライアンスと自主規制との戦い
そんな昔ながらのドッキリ番組は、時代とともに変わっていく。テレビとしてのあり方、作り方への社会の視線が厳しくなるなか、テレビ局は自主規制を強化。無事故を前提にするのはもちろん、制作サイドは厳しい視聴者の視線とコンプライアンスとの戦いが常につきまとうようになった。
そうしたなか、BPO(放送倫理・番組向上機構)による“審理入り”を恐れ、さらにはネット上での批判や炎上、スポンサーからのクレームに脅えて、「どの番組も同じような内容になっている」といった番組制作側の姿勢が問われることもあった。実際に、ダウンタウンの松本人志もレギュラー出演する『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、「いまテレビには誠実さが必要」としながら、「テレビ番組はもうちょっと自由度があったほうがおもしろい」と持論を述べている。
とくにSNS社会となった昨今は、制作過程や撮影の裏側なども可視化されるなか、ドッキリの物語性を追求しすぎると“やらせ”になってしまい、ドッキリの演出とやらせとの線引の難しさもひとつの問題として浮き彫りになっていった。