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普遍的な人気誇る“ドッキリ番組” 自主規制やコンプライアンスを乗り越えて脈々と受け継がれる民放各局の系譜

ヒューマン性貫く『モニタリング』やギリギリを攻める『ダマされた大賞』など、各局のカラーがより鮮明に

 それでは現在のドッキリ番組はどうなっているのか? 民放キー各局がレギュラーや特番でその系譜となる番組を継続させており、そこにはそれぞれの局の姿勢とも言えるカラーがしっかりと映し出されている。

 ゴールデンタイムにレギュラー放送しているのが、人気番組『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』(TBS系)。タレントによる一般人へのドッキリや、ドラマなどの撮影現場へのタレント潜入など、どちらかというと騙された側が喜ぶ、和やかな心温まるドッキリが多い。風船で人が飛んでしまったり、屋外のドアから人が消えるなど一般人でも騙される人はいるのか?というドッキリは、ファミリーで安心して楽しめる安全な企画。清らかさやヒューマン性を出したのが『モニタリング』と言える。

 同じくゴールデンのレギュラー番組『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ系)。タレントがタレントへのドッキリ企画を考える打ち出しの番組だが、その内容は、強者による弱者へのドッキリや暴力的なものも目立つ。ストレートなパワープレイ系ドッキリや、「女優ケンカ演技ドッキリ」など観ていて痛々しいハード系の企画も少なくないが、かつてのフジテレビらしいタレント主導の過激さが出ている番組とも言えるだろう。

 一方、特番で定期的にオンエアされているのが、『世界の果てまでイッテQ!』の派生特番『うわっ!ダマされた大賞』(日本テレビ系)。悪ふざけがありつつ、放送ギリギリのラインでドッキリを仕掛けるうまさが魅力。さすが『電波少年』を作った日本テレビらしい、過激さもありつつ放送倫理内で上手く制作している感がある。タレント側はひどい扱いを受けているようでいて、積極的に騙されることをよろこんでいるのも伝わるのが、番組の楽しさ、おもしろさの特徴。ほどよいバカバカしさの塩梅も絶妙で、視聴者側は観ていて安心感があり、ファミリーで大笑いできる番組として評価も高い。

 テレビ朝日も黙ってはいない。看板番組『ロンドンハーツ』のいちコーナーとしてもドッキリ企画が定期的に放送されている。同番組のドッキリは、時間と手間と予算を惜しみなくかけてターゲットを陥れる企画で、かつて悪名を轟かせた。長期にわたる大型ドッキリが売りであり、そこで人間の本能的な性をさらされた芸人は数しれない。当時は激しい賛否を巻き起こしたが、コアファンからの支持は厚い。現在は、どぎつい内容は地上波では難しいため、ハードだった企画性は変化しているが、芸人はヤラセ仕事を受けるのかといった試練ものや、仕掛けられるドッキリを知ってしまったときのリアクション観察など、騙される側を惑わす変化球系のドッキリで異彩を放っている。

 各局それぞれアプローチは異なるが、ファミリーで楽しめる心温まるヒューマン系のTBS、タレント本位の過激さを内包するストレート系のフジテレビ、悪ふざけとバカバカしさのギリギリを攻める技巧系の日本テレビ、切り口と視点を変えて新たなドッキリのあり方を問うテレビ朝日といった特徴が見られる。

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