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めちゃリアル…本物そっくりの精巧ミニチュア「金属加工や腐食の施し方を学んだ」
「日々の生活の中で、ミニチュア制作目線で物事を見ている」
【中川さん】 嬉しいです、ありがとうございます。日々の生活の中で、散歩に出かける時も、雑誌を読むときも、ご飯を食べるときも、これをミニチュアで表現したら面白そうだなぁとか、ミニチュアだったらどのように作るかなぁとか、常にミニチュア制作目線で物事を見るようにしています。なので、日々の生活の中にアイディアやコンセプトが存在します。
――まさにミニチュア一色の生活ですね! そもそもミニチュア制作はいつ頃から、どんなきっかけで始められたんですか?
【中川さん】 ミニチュア好きの父の影響で、小学1年の時から始めていました。学校の夏の自由研究は毎年、ミニチュア作品を提出していました。
――ミニチュア作りの技術はどのように?
【中川さん】 仕事で建築分野に進んだこともあり、今につながるミニチュア作りのベースは建築模型にあるのかなと思います。また、金属という素材にとても興味があったので金属加工を学びに行き、ハンダの使い方と腐食の施し方を学びました。
自身のお気に入りは「地下廃墟のミニチュア」
【中川さん】 生活のワンシーンを切りとるというコンセプトで、小さな仕事部屋を作りました。「本物の部屋かと思った」とコメントいただき、嬉しかったですね。
――“小さな仕事部屋”の制作時にこだわった部分を教えてください。
【中川さん】 この作品に限らず、いつもじっくり吟味することは、バランスです。実際の大きさと同じ比率でミニチュアを作っても、小さくすると太ってみえるんです。そうならないよう、横より縦に意識を置いています。また、配置する際も、密度を濃くしすぎないよう、バランスを考慮し、必ず余白を設けるようにしています。
――ご自身でお気に入りなのはどんな作品ですか?
【中川さん】 2013年に作った地下廃墟のミニチュアです。朽ちたものや廃墟に宿る美しさを、ミニチュアで表現したいという憧れがありました。賑やかさや華やかさのない、朽ち果てた地下室というシンプルな風景に映る、虚しくロマンチックな姿がこの作品の見どころです。力を抜いてぼんやりと眺めてもらいたいです。
――ヴィンテージ加工は中川作品の見どころのひとつです。制作のコツはありますか?
【中川さん】 よく触れる部分は汚したり、角は塗装を剥がしたり、金属部を錆びさせたり、汚れる過程を想像しながら制作をしています。SNSで作品を見ていただくのも嬉しいですが、本当はヴィンテージ加工から生まれる表面の質感や、ざらつき、ムラなどに、直接触れて感じて欲しいなぁと思います。
「おばあちゃんになってもミニチュア作りを続けたい」
【中川さん】 いつもミニチュアの事を考えていることでしょうか(笑)。良いアイディアだと思ったことはすぐメモをとったり、常に完成をイメージしながら、モチベーションを上げています。作っている時間より、考えたり調べたりしている時間をしっかり設けることが、精巧なミニチュア作りに繋がると感じています。
――ズバリ、ミニチュア作りの最大の魅力は何でしょうか?
【中川さん】 作品を見てくださる方々の、驚いた表情やワクワク興奮されている姿を見ることができることです。作ってよかったなぁと思えるし、そこで初めて完成したんだなって感じます。
――今後の目標、活動予定を教えてください
【中川さん】 継続こそが大切なことと、思っています。おばあちゃんになっても、ミニチュアづくりを続けて行くことが、一生の目標です。
INFORMATION
◆instagram 【mihanada.miniatures】
◆Twitter @sae_miniatures
◆HP 【mihanada.miniatures】
PROFILE
中川さえ ミニチュア作家。ミニチュアのイベントの出展のほか、雑貨やアンティーク家具のイベント、シェイクスピアのイベント、アメリカシカゴのインターナショナルミニチュアショーなどに参加。オンラインで作品を販売中。
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