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(更新: ORICON NEWS

匠の技と“ほっこりかわいい”が共存 唯一無二のミニチュア作家「リアルさよりワクワク感を優先」

 ドールハウスをはじめ、大人のコレクターズアイテムとしても人気のミニチュア。近年では、各地で教室も開かれ、コレクターだけでなく作り手も広がりをみせている。そこで今回、動物モチーフなどを用いた唯一無二の「ほっこりかわいいミニチュア」を展開する人気ミニチュア作家 “みすみともこ”さんにインタビューを実施。グラフィックデザイナー、子ども絵画教室の講師、雑誌編集者という多彩なキャリアを持つクリエイターの物づくりへの想いを聞いた。

「かわいい」の声が続出 一番人気はアニマルアイスバー

――“みすみ作品”の魅力のひとつは、フード単体のリアルさだけでなく、それを彩る箱や紙袋などのパッケージのかわいらしさにもありますが、これまでで最も反響があったのはどんな作品ですか?

【みすみともこ】 アニマルアイスバーです。フレーバーの違う6つのアイスバーにそれぞれ猫、クマ、シロクマ、ブタ、パンダ、あとアニマルではありませんが河童(笑)のイラストが入ったパッケージにしたのですが、なぜか海外の方にとても人気がありまして、Instagramで何度もリポストしていただきました。

――パッケージに描かれた動物たちの表情が女子心をくすぐる作品でした!

【みすみともこ】 クリスマスケーキやおせち、猫好きさんのためのチョコレートセットも人気があったのですが、やはりどれもパッケージデザインに注目していただいたようで「本物のようだ」という技術的なものよりも「かわいい!」という声をたくさんいただきました。

――細部まで作り込まれた作品は、どれもとても制作に時間がかかりそうです。1つの作品を作るのに制作日数はどのくらいでしょうか? 

【みすみともこ】 作業工程によってさまざまです。例えばアイシングクッキーはクッキーと箱、紙袋と比較的工程が少ない作品だったので、集中して作業し2〜3日で作りました。逆に難しかったものは、やはり作業工程が多いおせち料理です。重箱はもちろん、中に入る具材の種類が多いので1ヵ月くらいかかりました。私の作品はフードを作ったら終わりではなく、箱や紙袋がついたものが多いのでその分とても時間がかかります。そこが楽しい部分でもあるのですが。

自分も見る人も楽しく、リアルさよりも「ワクワク感」を優先

――ミニチュア歴約20年のみすみさんですが、今でも制作時に失敗はありますか?

【みすみともこ】 ミニチュアあるあるだと思いますが、パーツが小さすぎて時々紛失します。諦めて作り直すとなぜか出てきます(笑)。あと、私の場合、感動する事やワクワクすることがあると、すぐにそれに関するミニチュアを作りたくなってしまうので脱線してしまいます。なのでいつも完成が予定よりも遅れてしまうことも“失敗”と言えるかもしれません…。

――ミニチュア作りで難しいのはどんな点でしょうか?

【みすみともこ】 実物サイズと違って、ミニチュアのパッケージデザインは細かすぎると見えなくなりますので、なるべくシンプルに、でもシンプルすぎると面白くないので、そのバランスがとても難しいです。パソコン上ではいいと思っていても、実際にプリントして形にしてみるとイメージが全然違う事が多いので、納得出来るまで何度もやり直します。嫌気がさしてきたら極上スイーツを食べて気分を上げて作業を再開!(笑) 自分が楽しくないといいものは出来ないと思っています。

――作品からも楽しい気持ちが伝わってきます! その他、制作時にこだわっていることはありますか?

【みすみともこ】 ミニチュアの基本の縮尺は12分の1サイズなのですが、以前、母が「小さすぎて見えない!」とどこかのCMのような事を言っていたので「なるほど!」と思い、それから8分の1や6分の1サイズのものを作るようになりました。これはブライス等のドールに合わせやすいというのと、そのまま飾ったり、箱を開けたり、写真を撮ったりして楽しむのにもぴったりなサイズです。写実的なものを作るのも大切ですが、いかに「ワクワク感」が出るかを優先しています。

「手のひらに乗る小さな世界、でもその世界は無限大」

――近年、ミニチュア界はイベントも大盛況で入場規制のかかる展示会もあるそうですが、ミニチュアの魅力はどんな点にあると思いますか?

【みすみともこ】 気軽にワクワク感を感じられるところでしょうか。難しい絵画や芸術作品と違って、誰でも「何これ!?」と驚き、楽しんでいただけます。手のひらに乗るくらいに小さなものですが、その世界は無限大だと思います。

――今後の活動予定を教えてください

【みすみともこ】 ここ数年はInstagramで多くの方に作品をみていただけるようになりましたが、出来れば写真だけでなく実物を見ていただきたいと思っていますので、そいういう機会を作りたいと思っています。夢は大きく、いつか海外で作品展が出来ると嬉しいですね。まずは、来年の春には福岡の貴賓館で小さな作品展と1day教室をさせていただく予定です。
INFORMATION
◆みすみ工房HP http://misumi-kobo.wixsite.com/index
◆みすみ工房ブログ http://misumi-kobo.wixsite.com/index/blog
◆Instagram 【tomoko_misumi_tchaiko
◆Twitter 【@nyagoringo
◆TikTok 【tomoko_misumi_tchaiko】ID:misumi_kobo

PROFILE 
みすみともこ グラフィックデザイナー、子ども絵画教室の講師、雑誌編集者を経て、ミニチュア作家に。現在は、手作りサイトでの販売とオークションへの出品を中心に活動。不定期でミニチュア教室も開催している。

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