世代を超えたヒット曲をめざし7年 広瀬倫子が新曲「愛を舐めるな」で挑戦する“愛の裏側”

得意技を封印。目利きの作家陣の包丁さばきにまかせる

 ところでエイジフリーミュージック。CDの売れ行きが芳しくない昨今、ディスクの中の音楽に慣れ親しんだオトナ世代に向けて、良質な大人の音楽、世代を超えたヒット曲を提供しようという試みである。特に広瀬倫子はそのイメージリーダーならではの苦労もあるようだ。

広瀬最近CDが売れませんよね。身近な人たちを見ていても、CDを聞けない環境の人がますます増えているなと感じます。そういう意味では時代の流れに逆らっているのかもしれませんが、時代に流されない大人向けの作品を作って世代を超えたヒット曲を作ろうという理念はとても共感できるものですし、私はその中で何をできるのかを常々考えるようにしています。もともと若い頃には多岐にわたる音楽活動をやっていたんです。当然シンガー・ソングライターとして自分の歌いたいことを自分の自由なボーカルで歌うという時代も長くあったんですね。その長い間で身につけてきた、楽な歌い方、表現、やり方、手法、などをあえて封じているのが今の私なんです。プロデューサーは「広瀬倫子のこれまでの得意技を封じて、いったん素材の段階に戻ってもらう。そこにプロフェッショナルで目利きの他人(曲ごとの作家陣)の包丁さばきが入ることによって、本人が気づかなかった魅力を引き出してもらい、きちんと料理していただく。そうすると、そこに新たな魅力が生まれることになる」と表現してくれましたが、まさに歌いまわしやリズムの取り方、スキャットボイスなど、すべてをまっさらな状態に戻すところから始めました。大変でしたが、それまでとは違う自分になったと感じるところはすごく多いですね。
 さて、大人の歌の歌い手としての広瀬倫子はどこに進むのか。その答えの一端は彼女のライブ活動にある。定期的に行っている「広瀬倫子〜歌謡の宴」は、まさに誰もが楽しめるものを目指しているエイジフリーの理念を具現化、世代を超えて楽しめるひとときとなっている。

広瀬ライブでは、今回のシングルカップリングの「魂のルフラン」で素敵な演奏を聞かせてくれるリンコスタのメンバーと、自分の持ち歌だけでなく、昭和の名曲も独自アレンジで歌うことにしています。毎回プロデューサーからテーマが出されて、それに合った昭和の名曲を歌うんですが、私の現在の曲と並列でJAZZアレンジで昭和の名曲が並ぶと違和感はなく、お客様にも大変好評なんです。たぶん一番大変なのはアレンジをしてくれているバンドリーダーのひび則彦さんじゃないかと思いますが。何しろ振り幅が広くて、松田聖子さん「天使のウインク」から小柳ルミ子さんの「おひさしぶりね」、「仮面舞踏会」から「ペガサスの朝」まで歌いますからね。でも、こういった試みの中から少しでも多く音楽の楽しさを味わっていただければいいと思っています。
広瀬倫子 「愛を舐めるな」
作詞:及川眠子 作曲:来生たかお 編曲:上杉洋史
C/W「魂のルフラン」
作詞:及川眠子 作曲:大森俊之 編曲:ひび則彦/広瀬倫子
TECG-62 定価 1204円+税
広瀬倫子withザ・リンコスタが送る《歌謡の宴》♯7〜新曲「愛を舐めるな」CD発売記念ライブ

【日時】6月27日(木) 開場19:00/開演19:30
【会場】東京 渋谷LOFT HEAVEN
【料金】4000円(税込)※全席自由
【チケット】発売中
【お問合せ】キャピタルヴィレッジ Tel.03-3478-9999

提供元: コンフィデンス

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