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Aぇ! groupになぜ“沼る”のか バンド、バラエティー、役者、楽曲から多角的に紐解く軌跡

Aぇ! group(左から)正門良規、佐野晶哉、末澤誠也、小島健

Aぇ! group(左から)正門良規、佐野晶哉、末澤誠也、小島健

 関西発のグループ、Aぇ! group(正門良規、末澤誠也、小島健、佐野晶哉)が、2024年5月15日のCDデビューから2周年を迎えた。歌、ダンスはもちろんのこと、大迫力のバンドパフォーマンスでもファンを魅了。バラエティー番組でも爪痕を残し、俳優としてもドラマ、映画、舞台と活躍の場を広げている。5月11日には新曲「でこぼこライフ」に加え、これまで発表した全44曲をサブスク解禁。6月12日にはグループとして初主演を務める映画『おそ松さん 人類クズ化計画!!!!!?』公開、6月17日にはその主題歌シングルのCDリリースを控え、精力的に活動するAぇ! groupの軌跡と楽曲を多角的に紐解く。

バラエティーで爪痕、ステージで圧倒 Aぇ! groupの多面性

 2019年2月に結成、2024年5月15日にシングル「《A》BEGINNING」でユニバーサルミュージックからCDデビューしたAぇ! group。事務所に所属する関西発のグループとしては、SUPER EIGHT、WEST.、なにわ男子に続いて4組目、STARTO ENTERTAINMENT第1号デビューとなった。CDデビュー曲「《A》BEGINNING」は、2024年度の1stシングル最高の初週売上となる62.5万枚を記録。「第57回オリコン年間ランキング2024」ではアーティスト別セールス部門「新人ランキング」で1位を獲得する華々しいデビューとなった。

 関西ジュニアの中から彼らを見出したのはSUPER EIGHTの横山裕と大倉忠義だった。2018年、横山と大倉が関西ジュニアのライブ構成と演出を手がけたことをきっかけに、Aぇ! groupをプロデュースすることになった。なにわ男子が王道アイドルを極めていく一方、ジュニア時代のAぇ! groupは、激辛グルメや蜂の巣駆除、3人4脚で六甲山を登山するなど、体を張ったロケが多かった。小島健の無茶振りに最年少の佐野晶哉が応えて暴走すれば、末澤誠也が派手なリアクションで笑いを取り、そんなメンバーたちを正門良規が抜群のワードセンスで回す。関西のローカル番組では、ハイヒール、よゐこといったベテランたちと共演していたこともバラエティー力を鍛える要因になったはずだ。

 今や、ライブMCやレギュラー番組『Aぇ! groupのQ&Aぇ!』(フジテレビ 毎週火曜 24:15〜24:45)、YouTubeで見せるメンバー間の“いざこざ”(Aぇ! groupのわちゃわちゃ感を表す言葉。「Aぇ! BEAT」の歌詞にも「いざこざ(Aぇ集団)」のフレーズがある)はすっかり彼らのお家芸に。メンバー同士の仲良さが垣間見える“いざこざ”の面白さからAぇ! groupに沼ったファンも多いのではないだろうか。

 ジュニア時代は、カラオケ番組や『ラヴィット!』(TBS)出演などをきっかけに、佐野がバラエティー番組の切り込み隊長を担っていたが、ここ最近は末澤の単独出演も増えている。芸人相手に甲高い声でツッコんだかと思えば、逆にイジられもする。かつては“関西の狂犬”と呼ばれていた末澤が、“おバラエティーの申し子”としてお茶の間に浸透しつつある。

バンド、役者、バラエティー…それぞれの武器がグループを強くする

 Aぇ! groupのデビュー発表は、2024年3月16日に京セラドーム大阪で開催した『Aッ倒的ファン大感謝祭 in 京セラドーム〜みんなホンマにありがとう〜』で行われた。自分たちの声でデビューを知らせるサプライズで、集まった5万人(2日間で10万人を動員)のファンを歓喜させた。

 昨年のアリーナツアー『Aぇ! group LIVE TOUR 2025 D.N.A』では、会場全体を研究室に見立てた演出で登場。ユーモアたっぷりの自己紹介ソング「僕らAぇ! groupっていいますねん!!!!!」や、照れながら踊る王道ラブソング、妖艶なナンバーにゴリゴリのダンス、観客と一体化できるC&R(コール&レスポンス)曲まで、飽きさせることがないパフォーマンスの連続だった。彼らのライブに必ず登場するのが、佐野が扮するインド好きな日本人の女の子“よし子”。小島が演出するお笑いコーナーの立役者となり、毎回笑いを巻き起こす。ライブでしか会うことができない、貴重な存在としてグループの支えになっているのが面白い。

 ギターの名手・正門を中心に、小島、佐野の3人は“バンドトリオ”と呼ばれ、関西ジュニアのライブではバンド演奏を任されるポジションにいた。そんな3人に対して、グループ結成までハンドマイクで歌う機会がほぼなかった末澤が、グループのリードボーカルを担うことに。2022年、関西ジュニアのあけおめライブ『THE BEGINNING〜狼煙〜』で末澤は、自身の高音を武器に、圧倒的な歌唱力でオリジナル曲「PRIDE」を披露。ファンのみならず、現場にいた取材陣にも衝撃を与えた。

 これをきっかけに、ジュニアにして『イナズマロックフェス 2023』に出演。昨年は「PRIDE」「咆哮」という彼らの2大ロックナンバーを引っ提げ、『SUMMER SONIC 2025 OSAKA』に参戦し、2度のフェスを経験している。唸るようなギタープレイでライブの熱量を上げていく正門、それに呼応するように佐野がエネルギッシュにドラムを叩き、鍵盤を操りながら、リーダーの小島が後ろからメンバーにアイコンタクトを送る。そんなメンバーを信頼して、末澤がシャウトするライブパフォーマンスは、アイドルの枠に収まらない。

 SUPER EIGHTの横山が最初に彼らに与えたのはライブではなく、自身が企画・演出による舞台『僕らAぇ! groupって言いますねん』だった。同じ関西ジュニアでもバンドトリオの3人と、先輩にあたる末澤は、それまでほぼ接点がなかった関係性。そんな彼らがグループとして同じ目標に向かうきっかけ作りにもなった舞台だ。

 もうひとつ、彼らがジュニア時代に演技の下積みをしたのが、“グレショー”と呼ばれていた演劇番組『THE GREATEST SHOW-NEN』(ABC)。ここで関西発の劇団や演出家とともに、1回限りの本番のために稽古を重ねる収録を約2年、経験している。ヨーロッパ企画、劇団鹿殺し、劇団そとばこまちなど錚々たる演劇人からの洗礼を受け、その集大成として『ガチでネバーエンディングなストーリぃ!』(企画・演出 ヨーロッパ企画)を全国4都市で上演した。この時期の学びが現在の演技活動にも生かされている。

 正門は加藤シゲアキ原作・脚本による『染、色』(2021年)で舞台初主演を務めて以降、舞台に開眼。海外戯曲の主演で重厚な役からコミカルな役まで、挑戦の幅を広げている。末澤は坂本昌行主演ミュージカル『THE BOY FROM OZ』(2022年)、『三銃士』(2024年)に出演。今年10月には磯村勇斗とW主演の映画『mentor』の公開が控えている。佐野はアニメーション映画『トリツカレ男』(2025年)などで声優に挑む傍ら、今期の朝ドラ『風、薫る』の島田健次郎役をオーディションで獲得した。小島は7月24日より独占配信のHuluオリジナルドラマ『八神瑛子 -上野中央署 組織犯罪対策課-』でフィリピン人の殺し屋・グラニソ役に全編英語で挑戦している。

 ここで、メンバー4人それぞれに焦点を当て、個性を深堀りしてみたい。

末澤誠也:美しさ、高音、笑いで存在感を放つ最年長

 高音を武器にリードボーカルを張る、グループ最年長の31歳。端正な顔立ちが評判となり、数多くの雑誌の表紙を飾っている。14歳で入所以降、公式なジュニアグループを組むことがなく、一時は退所を考えたこともあるという苦労人でもある。Aぇ! group結成時は24歳。「30歳までにデビューする」とメンバーに意思を伝えるものの、公の場ではデビュー願望を口にしないスタイルを貫いた。最近では単独でのバラエティー番組の出演が目立つようになった。『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ)では、Snow Man・向井康二の「マッサマン」、Travis Japan・松田元太の「マツダマン」に続き、「Aぇ!マン」の称号も得ている。

正門良規:バンドマンさながらのギターの名手

 グループのMCポジション。中3で事務所に入所した頃から特技だったギターの腕は本物で、ライブではバンドマンさながらのギタリストとして演奏を牽引している。落ち着いた雰囲気とさわやかな笑顔で、ジュニア時代には“関西ジュニアのリアコ枠”と言われていた。土曜の朝の情報番組『サタデープラス』(MBS)にレギュラー出演するなど、しっかり者なイメージだが、メンバーの前では時折、天然な部分が出てしまい、「ぽや門」と呼ばれる一面もある。舞台活動に貪欲で、デビュー後『Touching the Void タッチング・ザ・ヴォイド〜虚空に触れて〜』『十二夜』に出演。1年に1度のペースで主演舞台に立ち、大役を演じている。ジュニア時代の同期であるKing & Princeの永瀬廉、なにわ男子の西畑大吾と大親友。

0→1の発想力で新境地を開拓するアイデアマン

 Aぇ! groupのリーダー。キーボード担当。0→1の発想力を持つアイデアマンで、ジュニアの頃からライブのお笑いパートは小島が担当している。ファッション、漫画、音楽などのカルチャーに造詣が深く、特に、漫画、アニメに関して、好きな作品のエピソードや登場人物たちのセリフの記憶力が凄まじい。メンズファッション誌『FINEBOYS』では専属モデルとして活躍している。今年1月には、「誕生日(6月25日)までに登録者数20万人を達成できなければ辞める」と宣言し、個人YouTubeチャンネル「最強漢小島健伝説」を開設した。6月5日現在の登録者数は19.8万人で達成目前。古着屋巡り、後輩の関西ジュニアたちとのチャレンジ企画、リスナーのお悩み相談など多岐にわたる動画をアップし、新境地を開拓している。

佐野晶哉:朝ドラ出演でも可能性を広げる音楽人

 グループ最年少、ドラム担当。絶対音感を持つ歌唱力とリズム感を活かしてカラオケ番組などに出演し、その歌唱力の高さで話題に。現在放送中のNHK連続テレビ小説『風、薫る』に出演し、小説家を目指す明治時代の青年“シマケン”こと島田健次郎を好演するなど、“朝ドラ俳優”としてもグループの間口を広げている。小学4年生から中学入学までは劇団四季で『サウンド・オブ・ミュージック』『ライオン・キング』の出演経験があり、中学では吹奏楽部、高校は音楽科、大阪音楽短期大学で作曲を学んだ音楽人。グループ結成後すぐに「ボクブルース」を作曲。その後も自己紹介ソング「僕らAぇ! groupって言いますねん!!!!!」、ライブを盛り上げる「Aぇ You Ready?」など、グループの作詞・作曲にも携わっている。

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