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ファミリーグループ全盛時代に風穴を開ける「FAKY」 7年の雌伏を経て身につけた“ガールズ・パワー”の真相

 昨今の音楽業界では、人気グループが現れるとその妹分・弟分などを作る“ファミリー戦略”が行われ、より体制を盤石にしていく傾向がある。いずれもファミリー内でコラボ楽曲の制作、合同ライブ、あるいはドラマ・映画制作など多方面に才能を発揮し、ファミリー内で競う合うことで相乗効果を発揮、実力と勢いを増していく。また多くが“新メンバーオーディション”を実施して、不足した人員を補ったり、新たな才能を発掘して、新機軸の化学反応を起こし人気を不動のものにしてきた。一方でそれは、こうした戦略の元でなければ新しいアーティストが台頭しづらい現状を表した、“音楽業界の写し鏡”であるとも言える。

7年間の雌伏を経て、確かな実力を手に入れたJ-POP界のニュー・ウェーブ

 とはいえ時代には潮流がある。ダンス&ボーカルグループの隆盛に代わって、2018年以降はKing GnuやOfficial髭男dism、Mrs. GREEN APPLEといたバンドグループが頭角を現してくるなど、“時代の揺り戻し”とも言える現象も起きている。音楽ファンとは常に“新しい刺激(存在)”を求めるものなのだ。そんな中、既存の座組に囚われず、自身の“セルフプロデュース力”でのし上がってきたガールズグループ・FAKYの人気が高まっている。
  • FAKYは2013年、「日本発、世界で活躍するガールズグループを」というコンセプトのもとスタート

    FAKYは2013年、「日本発、世界で活躍するガールズグループを」というコンセプトのもとスタート

 FAKYの活動は2013年、「日本発、世界で活躍するガールズグループを」というコンセプトのもとスタート。一番最初に発表した楽曲「Better Without You」は公開当初からSNSを中心に海外で大きな話題に。次世代J-POPの象徴として注目を集めた。

 しかし、順調にスタートしたかに見えたFAKYだが、2014年6月に活動を休止。その後、2人のメンバーが音楽的な方向性の違いを理由にグループを離れることになった。そして新メンバーとしてAkinaを迎えて復活するまでの約1年半の期間、アーティストとして日々自分を磨いてきた期間があったのだという。この復活に向けて日々厳しいレッスンを続けてきたことが、その後錚々たるアーティストやクリエイターに認められ、“実力派”として活躍する現在のFAKYの土台となっている。

既存の枠組みを壊した“セルフプロデュース”、女性が憧れる存在に成長

  • Hina

    Hina

 実際、このリニューアル期間の前後でパフォーマンスのクオリティが格段に磨かれており、MVを見ても表現力の向上は顕著。だからこそ、その実力は“音楽への視線が厳しい”海外ファンの目にとまることとなった。

 また、FAKYはこの後、リーダーだったAnna(澤井杏奈。2021年日本公開予定の『ワイルド・スピード』最新作に出演)の女優転向に伴い2度目のメンバーチェンジを行なっており、そこではフィリピンの国民的スターだったTaki、そして今ティーンから圧倒的な支持を得ているHinaを迎える。
 こうして国際色を強めていったFAKYだが、中でも、新生FAKYの始動となったダンスシングル三部作の第一弾「GIRLS GOTTA LIVE」は海外の反響も高く、このシングルをフックにして海外のイベントに呼ばれるようにもなった。今年の2月、スペイン・マドリードで開催された日本カルチャーのイベント「JAPAN WEEKEND Madrid」に出演し現地ファンを熱狂の渦に包み、その様子は日本の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)でも紹介されたほどだ。倖田來未が初の歌詞提供をしたことでも話題のなった「NEW AGE」の生パフォーマンスは、視聴者の記憶にも新しいだろう。
  • Akina

    Akina

  • Lil’Fang

    Lil’Fang

 実力派と呼ぶに相応しいパフォーマンス力を披露する彼女たちだが、音源制作に参加するなど楽曲作りにも深く関わっている。「GIRLS GOTTA LIVE」ではLil’FangとAkinaが作詞を担い、「half-moon」では、ティーンに大人気のAbemaTVの番組「月とオオカミちゃんには騙されない」に出演したHinaの揺れ動く思いをLil’Fangに託し作詞された。そのLil’ Fangは、ほかのメンバーのボイスディレクションも行っていたり、ダンスが得意なメンバーが構成を考えたりと、メンバー各々が“自己発信”の度合いを高めつつある。

 シンガーソングライターやバンドではないタイプのアーティストがこのような形でセルフプロデュースを行うという事は、ジャスティン・ビーバーをはじめ海外ではスタンダードな形であるし、日本においてもトップクラスのアーティストは近年セルフプロデュースの色を強くしつつある。

FAKYの楽曲がこの数ヶ月の間で瞬く間に日本のサブスクリプションのチャートでも上位に入るようになったという事実は、平均年齢21.6歳、J-POPシーンから見れば「ニューフェイス」と言えるこのグループが、等身大の表現としてナチュラルに「自作自演型ガールズグループ」のスタンスを取っているという事と無関係ではないだろう。

 そしてこれは、国籍も出自も違う5人が集まるFAKYが持つ“プロデュースされすぎない感性”が時代とマッチしたとも言えるだろう。それは世界的な潮流でもあり、「女性の力」という意味合いにおいてはビリー・アイリッシュ、リゾ、ITZYらと図らずも呼応して、現代の女性が求める“ガールズパワー”のアイコンとなっているのだ。

海外から日本へ逆輸入? 女の子たちをエンパワーメントすることが目標

  • Mikako

    Mikako

  • Taki

    Taki

 前述の通り、その“セルフプロデュース力”が評価され、海外にその才能を見出されたFAKY。昨年はカナダ、ブラジル、スペインで公演を行い総勢1万人を動員。その“ガールズ・パワー”が海外にも認められ、YouTubeには多くの海外からのコメントが投稿されている。

「GIRLS GOTTA LIVE」のコメント欄には、「FAKY is the best Japanese girl group out there! They are the definition of girl power and they are incredible talented.」(FAKYは素晴らしいガールズグループ!ガールズ・パワーを体現しており、才能に溢れている)「I’m in love with everyone one of the girls and I hope they gain more recognition around the world(すべての女の子にハマった。世界中でもっと認知されてほしい!」など、女性目線の率直な声が数多く見られた。

 こうした世界の流れに少し遅れる形で、日本でもFAKYへの視線が高まっている。メンバーのHinaは2020年1月から3月にAbemaTVで配信された恋愛バラエティ番組『月とオオカミちゃんには騙されない』シーズン7に出演。最終回ではHinaがラッパーのNovel Coreから告白を受けてカップル成立となり、大反響を巻き起こした。番組をきっかけに若年層を中心に人気が高まり、その勢いに乗って3月17日、『スッキリ』に出演し「NEW AGE」を生歌唱。Twitterトレンド5位になるなど、話題をさらった。だが、音楽ファンからすれば「ようやく見つけられた」といった感覚に近いのではないだろうか。

 このように、「J-POP界のニュー・ウェーブ」として、“新しい女性の強さ”を表現することで“女性が憧れる存在”へと変貌しつつあるFAKY。だが、メンバーたちは、「自分たちが有名になることは目的ではない」とし、「自分たちが発信する音楽によって、女の子たちをエンパワーメント(力や自信を与えること)していくこと」を目的にしているという。

 そんなFAKYの最終的な目標は、“ガールズ・パワー”のトップアイコンになること。「誰かと比べるんじゃない、誰かに依存するでもない“自分らしく強く美しく生きたい”」と思える人を一人でも増やすために活動し、自身を高め合うメンバーたちにとって、それは決して不可能な目標ではないはずだ。7年の雌伏の期間を経て階段を一つずつ昇り、独立独歩で頭角を表したFAKY。歌とダンスで“女性の内面を輝かせる”表現者として、今後の活躍と飛躍に期待したい。
▼”half-moon” MVはこちら
https://youtu.be/YKqh8N_pt-I

▼”half-moon” 楽曲はこちら
→https://avex.lnk.to/half-moonPR

▼”Who is FAKY?” の映像はこちら
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=a6gMCeiAS3g
【ライブ情報】
FAKY ONEMAN LIVE “NEW AGE”
日程:2020年5月31日(日)東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGE
会場:OPEN 17:00 / START 18:00
この後のチケット販売日程はHP / SNSをチェック!

【INFORMATION】
FAKY Official website
→https://faky.jp/
■FAKY Official YouTube Channel
→https://www.youtube.com/user/FAKYjp
■FAKY Official Instagram
→https://www.instagram.com/fakyjp/
■FAKY Official Twitter
→https://twitter.com/FAKYjp
■FAKY Official Facebook
→https://www.facebook.com/FAKYjp/
■FAKY Subscription
→https://avex.lnk.to/FAKY

Sponsored by :エイベックス・エンタテインメント株式会社

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